スムーズに左折して道の駅にしかたに入る電気自動車=7日、栃木市西方町元

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 国土交通省が自治体と連携し、中山間地域の交通手段と物流の確保のためスタートさせた自動運転サービスの実証実験が道の駅にしかた(栃木県栃木市西方町元)周辺で進められている。

 全国13カ所の道の駅を拠点にした実証実験の第1号で、7日は地域住民の試乗も始まった。

 道の駅にしかた周辺の実証実験で使われているのは小型バスタイプのフランス製電気自動車「ロボットシャトル」(6席)。リチウムイオン電池で動き、最大速度は時速40キロ。

 2日の開始式後、乗客を乗せず、道の駅を経由して同市西方総合支所と集落を結ぶ2キロのコースで配送実験が続けられてきた。集落の農家が道の駅に出荷する農産物を乗せ、住民が注文した商品を道の駅から取り寄せる。

 時速10キロ、右左折も

 7〜9日は同コースで乗客を乗せ、交通手段としての実験を実施。7日午後には各便に5、6人ずつ乗り込み、時速約10キロでゆっくりと進んだ。南側の集落前停留所で折り返した後、続いて近くの同市西方総合支所との間を往復。途中、右左折もあるプログラムされたルートを走行。GPS(衛星利用測位システム)や慣性計測装置で位置を特定し、カメラとレーダーで障害物を検知する。

 車体は前面と後面の区別はなく、車内にはハンドルも運転席もない。緊急時は乗り込んだ係員が緊急停止ボタンを押して対応する。

 人口定着につながる

 地域住民70人以上がモニターとして登録。この日試乗した農業、宇賀神末盈(すえみつ)さん(80)は「椅子が乗用車のように柔らかだと良かったが、揺れもなく、スムーズな動き。病院や買い物に行くにはいい」と期待を寄せ、「静かで乗り心地はとてもいい」との声も上がった。国交省関東地方整備局道路計画第2課の小田川豊課長補佐は「道の駅は地域住民の生活の拠点にもなる。高齢化の進む地域で自動運転車両が利便性確保や人口の定着につながる」と実用化への意気込みを示した。全国13カ所の実証実験は今秋中に順次実施。国交省は3年後を目標に実用化を目指している。