都留市は今秋、湧水の水が滝になって落ちる「太郎・次郎滝」(同市夏狩)の水源の一部に除塵(じょじん)機を設置する。

 同市がアピールする「湧水の里」でも屈指の規模だが、滝上の近くの排水溝に捨てられたとみられるゴミが、用水路を経て滝に合流し、滝壺にたまることが問題になっていた。堀内富久市長は「都留市は観光の発信が遅れている。滝をきれいにして湧水の里の名をさらにPRしたい」としている。

 市によると、太郎・次郎滝は夏狩地区の崖地にあり、川の水が落ち込むのではなく、湧水が崖の上で湧き出して落ちるのが特徴。

 2つの滝の水は柄杓流(ひしゃくながれ)川に流れ込み、「十日市場・夏狩湧水群」として環境省の「平成の名水百選」にも選ばれている。

 地元の言い伝えでは、太郎、次郎という兄弟の賊が地元の家に入って追い詰められ、崖から飛び降りた場所−という由来で名付けられた。

 水は清流だが、片方の滝は滝の上で用水路、排水溝が湧水につながっている。このため、排水溝に捨てられたとみられるポリ袋や飲料パックが、用水路を経て滝壺に落ちてたまり、問題になっていた。

 特に、周囲の草が枯れる秋から冬にかけては、滝を訪れる人が近づける地点からも目につくという。

 地元の上夏狩自治会が長年にわたって、滝壺などを年2回、清掃してきた。遠山利八会長(69)は「ひどいときは車のタイヤまであった」と明かす。

 市も数年前から、用水路にネットを張って対応しているが、「水が道路や家にあふれる」(市産業課担当者)という新たな問題が生じていた。

 そうした中、県内の企業が水とゴミを分離する除塵機を作っていることを市の担当者が知り、平成29年度予算に購入費として約240万円を計上した。

 市産業課によると、除塵機は川でアユを捕る際に使う仕掛けのような構造でゴミと水を別々に処理する。市は農繁期が終わるのを待ち用水路に設置する。遠山会長は「太郎・次郎滝は地元の誇り。除塵機の設置で水がさらにきれいになるのは、とてもうれしいです」と話した。