JR松戸駅西口のデパート伊勢丹松戸店の存続問題で、松戸市議会の総務財務常任委員会は7日、同店一部フロアへの市施設入居で10年間賃料の支払いを続ける「債務負担行為」を認めないことを決めた。

 同店の存続は市が4階の一部を10年間賃借することが条件とされ、この前提が崩れたことで同店は来年の早い時期に撤退することが濃厚になった。

 この日の同委では、同店への入居に関連する予算など盛り込んだ市の一般会計補正予算案を審議。委員から「特定企業への事実上の支援はおかしい」「経済効果が不明確」などと異論がが相次いだ。採決の結果、同店に関する部分を削除、修正した上で同予算案を全会一致で可決した。

 市によると、同店の一部フロア賃借をめぐっては、同店を運営する三越伊勢丹ホールディングス(HD)側から市側に提案があり、市側が10年間借りて5階以上は閉鎖することを柱としたスキームが同店存続の前提だった。その上で、同HD側は今秋中の回答を求めていたという。25日の同市議会本会議でこの日の委員会決定が覆る余地は残るものの、契約の締結は困難で前提は崩れ、同店の撤退は極めて現実味を帯びる形となった。

 この問題をめぐり、市側は(1)建物を所有する投資ファンドが5階以上に集客力のある新テナントの誘致を検討しており街の賑わいは失われない(2)老朽化公共施設の建て替えに比べて経済的(3)10年間の伊勢丹存続が保証される−など、同店が大幅縮小されてもそれを上回る効果があると説明。賃料についても「値下げに応じている」としたが、同委側は納得しなかった。本郷谷健次市長は「引き続き同HD、市議会とも議論を続けて参りたい」とのコメントを出し、存続に望みをつなぐ姿勢をにじませた。

 同委の決定について、同HDの広報担当者はこの日、産経新聞の取材に対し「現時点では、25日の本会議での最終決定の報告を待っている段階。引き続きあらゆる検討を続けていく」と回答した。

 同HDは同市に対し、これまでに同店5階以上を来年中に閉鎖し大幅に店舗面積を縮小する意向を伝えていたことが分かっていた。