漢方って中国のもの?漢方医学の基本のき 10答【Vol.1 】

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ストレスの多い毎日を送っている私たちの味方になってくれるのが漢方薬。「身体にやさしそう」というイメージはあるものの、「苦そう」「高価」「飲み続けないと効果がないのでは?」など、なんとなく遠ざけてしまっている人も多いのではないでしょうか。今回は、漢方に関するさまざまな疑問をあきば伝統医学クリニック院長で、千葉大学柏の葉東洋医学センター医師の秋葉哲生先生に直撃。ココロとカラダの不調を改善してくれる漢方の基本を学んでいきましょう。
Q1.漢方は中国のもの?A1.漢方は日本の伝統医学です
「漢方薬は中国の伝統医学」というイメージがありますが、漢方は日本独自で発展したもの。中国の伝統医学とは一線を画すものです。世界的にも中国の伝統医学は「Traditional Chinese Medicine Chinese traditional medicene」、漢方は「Kampo」と区別されています。おととしから、ツムラと英国のオックスフォード大学医学部が共同で、漢方薬のメカニズムを西洋の科学的手法で解析する研究がスタート。がんや認知症など、医療の最先端分野でも漢方薬が使われるようになってきており、その活躍は目覚ましいものになってきています。
Q2.金額が高いイメージがありますA2.病院で処方してもらえば1日あたり数百円とかなりお手頃
中国に旅行をすると漢方薬局を回って数万円もする漢方薬を買うことになったり、街の漢方薬局でも一ヶ月分で数万円と非常に高価に販売されています。しかし、病院やクリニックで処方してもらえば一日100円程度と非常にお手頃価格。しかも、中国で売られているものは、成分も安定しておらず、日本で認可されていない農薬などが使われている危険性もあります。日本の医療機関で処方されるものは、効能・効果がはっきりしています。高価で効果もわからないようなものに手を出すよりも医療機関で安く手に入れたほうが安全で効果も高いのです。
Q3.苦いイメージがあって飲むのが苦痛そう...A3.自分に合った漢方薬は美味しい!
漢方のイメージを聞くと「苦そう」という答えがよく聞かれます。漢方薬は、人参やみかんの皮、しょうがなどをはじめとする天然の生薬が原料となっています。もちろん苦いと感じるものも中にはあるのですが、不思議なことに、自分自身の今の状態に合ったもの、または今の自分に必要なものを服用すると「美味しい」と感じるのです。苦いと感じるとなかなか飲み続けるのも難しいですが、美味しいと感じれば毎日飲むのも苦にはなりませんね。患者さんの中には「甘くて美味しいから飲むのが楽しみ」とおっしゃる方も少なくありませんよ。
Q4.サプリメントと漢方はどう違う?A4.漢方薬はお薬。正しく飲むことが大事です
サプリメントなどの健康食品は、いわゆる「食品」で、不足する栄養を補うものとされています。一方、薬は、薬事法という法律に基づいて、厚労省の許可を得られたものだけがその効果や効能をいうことができます。効果がある反面、副作用を引き起こす可能性もあるので、医師の処方のもとでないと手に入れることはできません。日本では、医療用医薬品として処方される漢方薬は約150種類もの種類があります。これらは「エキス剤」といって、生薬を煎じたエキス成分を抽出し、製剤化したもの。品質も厳しい条件によって保たれています。漢方薬はあくまでもお薬なので、医師に処方された通り、正しく飲むことが大事です。
Q5.西洋医学との違いは?A5.西洋医学は患部のみを治療、漢方医学は全身のバランスを整えることで治療を行います
例えば「頭が痛い」という症状で病院へ行くと、検査をしてその原因を特定し、頭痛を抑えるためのお薬が処方されます。西洋医学では、病気によって起きている痛みや発熱などの症状を和らげる対症療法が主に用いられます。一方、漢方医学では、全身のバランスを整えることで治療を行います。そのため、全身の状態を把握するため四診と呼ばれる独特の診察方法が用いられます。この四診という方法で、患者さんのココロとカラダの状態を把握します。漢方のよいところは、種類が多いこと。例えば便秘のお薬を例に挙げると、西洋薬では2〜3種類ですが、漢方薬は10種類ほどあります。痛みが少ないもの、胃痛もあるときなど"あの手この手"が効くのです。