神聖かまってちゃん

 ロックバンドの神聖かまってちゃんが6日に、約3年振りとなるオリジナルフルアルバム『幼さを入院させて』をリリースした。そして、7日には今作のリードトラックの「イマドキの子」のMVが公開された。ラジオ番組のリスナーの女子中高生限定で主演女優を応募し、撮影をおこなった。の子(Vo、Gt)は「素晴らしい作品に仕上がったと思います」と満足気なコメントを寄せた。

 去る7月末日に、“神聖かまってちゃん×SCHOOL OF LOCK!合同企画 主演女優は「SCHOOL OF LOCK!」の女子生徒!『イマドキの子』MUSIC VIDEOメインキャスト大募集!!”と題して、リードトラック「イマドキの子」のMV制作に向けて、10代から高い支持を得ている人気ラジオ番組、TOKYO FM/JFN系38局『SCHOOL OF LOCK!』とタッグを組み、番組リスナーの女子中高生限定で主演女優を募集。

 数百名を超える応募の中から神聖かまってちゃんメンバー、監督、制作スタッフによる厳選なる審査を経て、選ばれた3人の女子生徒が主演女優として起用された「イマドキの子」のMVが完成。

「イマドキの子」MVの一場面

 今回のMVの指揮をとったのは、「SCHOOL OF LOCK!」に所縁の深い、RADWIMPS「会心の一撃」、[Alexandros]「GIRL A」、Shout it Out「逆光」などのMVの監督を務めた大久保拓朗氏。

 「存在もしない」という歌詞を一番のエモーショナルポイントと捉え、「存在もしない」という消えてしまいそうな悲壮感と、「love me love me」という自己アピール性を映像化したいという思いから、3人1役の主人公、“のっぺらぼう”の他人たちという演出方法がとられた。

 のっぺらぼうたちは「没個性」の象徴であり、主人公の女の子が“他人をこう見ている”という精神的景色の象徴として登場させ、「私以外のみんなは誰でもない」という事を表現。そして、主人公の女の子は「私も誰でもない」という事を理解している想定下において、「私は私だけど、私は誰でもない」といった相反しながら共存する事実、それを表わすのが3人の顔を持つ1人の女の子(主人公)。そのような「没個性」的な役を、役者経験の無い3人の女の子たちに任せることで、「純然たる個性」を彼女たちの演技から感じ取ることが出来るのが今作の見どころの大きなポイントと言えるであろう。

 「自分なんて何物でもない…」と悲観的になることと、「自分は絶対何者かになってやる!」という強烈な自信は、中学生、高校生という若者たちの中では常に混沌と混在し、どのベクトルにせよ、その感情の針がマックスに振れるような状態、それこそが「青春」であり、そういう精神的にグラグラとした感覚を、このMVを通じて共感してもらいたいという監督の願いが込められている。

 主人公が3人1役、のっぺらぼう、マネキンなどの要素から、観る者の「角度」によって様々な解釈をとることが出来る「イマドキの子」のMV。初期衝動のような、「ポジティブな焦燥感」や「青春性」が詰まった作品となった。

 MVについての子は「青空と曇り空の下ですごく良いものが撮れました! 素晴らしい作品に仕上がったと思います。今回MV出演応募してくれた全ての方々に感謝!」と満足気。

 大久保監督は「『存在もしない』という言葉が、『イマドキの子』の歌詞の中で、僕にとって一番エモーショナルでした。『誰でもない他人(のっぺらぼうたち)に囲まれて、生きている少女が、実は自分こそ誰でもない、と気づいている(3人1役の主人公)』というのがこのMVのストーリですが、自由に解釈して頂けたら嬉しいなと思っています」と作品について語る。

 さらに「『どうしたらいいのか分からないけど、何だか心がざわざわして、どうにかしたい』みたいな、曖昧だけど芯の強い感情、『青春性』を映像化したいと思ってこのMVを作りました。晴天の中、街を見守るメンバーと、曇天の下で街をさまよう少女たちのコントラストが美しい作品になったと思います」と作品込めた想いについても明かした。

「イマドキの子」/神聖かまってちゃん
https://youtu.be/sEsIK-aTSko