韓国国立外交院の尹徳敏院長(名村隆寛撮影)

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 韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が言っていたレッドライン(越えてはならない一線)を、北朝鮮は核実験によって越えた。

 韓国政府はこれまでのスタンスを変え、日米との同盟関係を確固とし最大限の圧力を加える構えだ。

 北は核能力を既定事実化し、9日の建国記念日に際して、新型の潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)「北極星3」や3段階弾道ミサイルとされる「火星13」までも発射し、緊張を高める可能性がある。

 北朝鮮の米領グアム周辺へのミサイル発射計画や大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射などで、米国は(あらゆる策を講じる)大義名分を持っている。金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の“火遊び”が行き過ぎれば米国は見逃さず、軍事行動に出る可能性がある。その可能性は20〜30%だろう。

 一方、北朝鮮はパキスタンのように核兵器保有国としての地位を目指し、金日成(キム・イルソン)主席から3代かけての夢であった米国との平和協定締結、在韓米軍撤退への基盤作りをしようとしている。その際、モラトリアムとしての米国との協議が考えられる。北朝鮮の出方次第では米国が話し合いに乗るのではないか。可能性は70〜80%だ。

 問題は祖父、父とは違う金正恩氏の性格で、若さゆえに危険な行動に出ないかだ。また、米国の核の傘を含む確固とした抑止力を今いかに作るかが韓米日の課題だ。現状のままでは、韓国は北朝鮮の核の人質になってしまう。(聞き手 名村隆寛)