仕事に子育てにと忙しい時間を過ごしながら、丁寧な暮らしを続けている中山あいこさん。自身の生活の体験から生まれた暮らしに役立つアイデアを、著作にしたり、雑誌やネットで情報発信したりしています。今では節約上手となった中山さんですが、以前は出費を抑えることに必死だったそう。
「でも、安い食品を買うためにお店をはしごするのは労力ばかりかかって効果が薄いし、なにより自分が楽しめない。無理なく続けられるやり方に変えようと思ったんです」。出ていくお金に執着するのでなく、暮らしのムダをなくす方に気持ちをシフト。余計なものが増えないよう、生活に必要なアイテムは単機能より、ひとつで何役もこなしてくれるものを選ぶように。そんな中山さんの暮らしぶりを教えていただきました。道具の素材感を楽しみながら、賢くていねいに暮らす

「安くても、たまにしか使わないなら買うだけ損。逆に多少値がはっても、いろんな使い道ができるものをとことん使い倒せば、その方が長い目で見れば断然おトクです。ものが少ないと、管理もラクだし、すっきりして片づけや掃除の手間なども省けて快適。お金だけでなくスペースや時間のムダもなくなり、ストレスもたまらず、いいことずくめです」。今回はとくに、心地よい素材感のある道具に注目。日々を快適に過ごすためのアイデアを紹介していきます。●タオル・バスマットは1種類のリネンを使い回す


リネンの布1種類を、バスタオルにするほか、キッチンや洗面所など家じゅうでタオル代わりに使っているという中山さん。


「一日使ったものは、たたんでバスマット代わりに。吸水性がよくて乾きも早く、とにかく丈夫で長もち。もう手放せません」。すぐに洗濯すれば、敷きっぱなしのバスマットよりもずっと快適です。●バッグにも収納にも使えるカゴを活用


ちょっと大きめの持ち手のついたカゴは、買い物やピクニックに重宝。「家の中では、子どものオモチャやオムツを入れたり、取り込んだ洗濯物の一時置きにしたりと、収納にも活用しています。重ねて簡単に持ち運べて、部屋を広く使えます」。部屋に床置きしていても、おしゃれなインテリアのように見えるのもポイント。自然素材でできたカゴは、見た目も涼しげです。●ティッシュは使わずにガーゼで代用する


長女の沐浴に使っていたガーゼは、食事中に汚れた口の周りや鼻水が気になったときなど、ティッシュ代わりに使っています。「肌触りがソフトで、洗って繰り返し使えて経済的。ゴミが出ないのもいいですね」。●ソファカバーやカーテンも家にあるリネンのシーツで


和室のカーテンは、リネンのフラットシーツをクリップで留めて利用。風に揺らぐ様子を見ているだけで、心も体もクールダウンします。


「リネンでつくられたカーテンは高いけど、シーツならお手頃価格で手に入ります。夏のソファにはかけ布団カバーを。サラッとして気持ちいいです」。●高さを変えられるテーブルを自由に使いこなす


普段はダイニングのために使用するテーブルは、脚の向きを変えてつければ、座卓にもなる優れもの。


「大勢人が集まるときは、座卓にして和室で使います。そのまま息子の勉強を見ることも」。天然目をオイルで仕上げたテーブルは、触れたときの感じも優しく、心地よいそう。●保温ポットで料理の下ごしらえをする


素材とは別の話ですが、保温ポットも「ひとつでふた役」で使っている中山さん。普段はお茶を保温しておく1リットルのポットを調理にも活用。「熱湯を注ぎ、豆を入れてひと晩おけば下ゆで完了。あとは朝、味をしみ込ませる程度煮るだけです」。このテクニックで、調理時間も光熱費もカットしています。

●教えてくれた人
【中山あいこさん】
長男、長女とともに3DKの集合住宅で暮らす。日常の小さな工夫をつづったブログ「生活のメモ」を更新中。著書に『家事がラクになるシンプルな暮らし 持たない ためこまない 使いまわす』(エクスナレッジ刊)がある。

<撮影/難波雄史 取材・文/ESSE編集部>