昨シーズンの夏、シャルケ04はアウグスブルクからマルクス・ヴァインツィール監督を招聘。ヘルト/ブライテンライター体制からハイデル/ヴァインツィール体制へと大きな転換をはかった。そしてそのシーズンは、最終的にデニス・アオゴにとっても初めて経験する過酷な1年となる。

ドイツ代表としてこれまで12試合に出場してきた左サイドバックだったのが、このシーズンでプレーしたリーグ戦はわずかに7試合のみ。さらにヴァインツィール監督からはSBではなく、MFの選手として考えられていた。その結果、フル出場を果たしたのはわずか1試合にとどまっており、皮肉にもそのポジションは本職の左SBだったのである。

しかしアオゴは「サッカーの世界では、こういうことはつきものではあるし、僕としては常にいい練習を行うこと、雰囲気をポジティブに保ち続けること、そして役割を受け入れるように心がけてきた」とコメント。バックアップという、これまで経験したことのなかった立場となり、「ヴァインツィール監督の下では多くのことを学んだよ」と振り返った。

特にそのなかで「内面的に一回り成長した」と感じる部分、それは「サッカーの影の部分を知った」ことにある。アオゴは自身が当時におかしたミスとして、「もっと積極的に状況について話し合いを行うべきだった」とコメント。「別の立場にいる人たちの気持ちがわかったよ」と言葉を続けている。

そしてシャルケとの契約が切れた今夏はシュトゥットガルトへと移籍。負傷もあり開幕戦では途中出場となったものの、続く第2節では先発に名を連ね、同じく元ドイツ代表DFホルガー・バートシュトゥーバへのアシストを提供するなど活躍を見せているところだ。

再び元の場所に帰ってきたアオゴ。だが今のアオゴは、ベンチプレーヤーの気持ちも理解できている。そしてそんな彼らをサポートしていくということ、決してチームとしての一体感を損なわないようにすることの重要性について改めて説いた。「自分たちも一員であると感じるということ。そうじゃないと、成功なんて収められないものだよ。それをシャルケで目の当たりにしたはずさ。」