5人の子供を遺し大腸がんで他界した夫婦(画像は『GoFundMe 2017年8月3日付「Support Omena Ubiaro and family」』のスクリーンショット)

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5人の子供が度重なる悲劇に見舞われた。父親のがん闘病中に母親も同じがんが発覚、母を先に亡くした子供たちは続いて父をも失った。家族の意向で夫婦は同じ日に埋葬され、寄付金サイトには多くの人々から募金が寄せられている。『Mirror』をはじめ『ITV News』『The Telegraph』など複数メディアが伝えた。

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英バーミンガムに暮らすオメナ・ウビアロ(Omena Ubiaro)さんが、大腸がんのステージ4と診断されたのは2014年だった。2004年に結婚した妻のマケーダ(Makeda)さんとの間に5人の子供がいたオメナさんは、自分の病を知ってもう一度誓いの儀式をしたいと、2014年に夫婦は2度目の結婚式を挙げた。

オメナさんが闘病して2年目の2016年8月、今度はマケーダさんが同じ大腸がんと宣告を受けた。緊急手術をするもマケーダさんのがんは既に転移しており、今年7月29日に帰らぬ人となった。

自身も病に伏せながら、最愛の妻の最期を看取ったオメナさんは残された7歳から19歳の子供たちのためにも、自分が頑張って病と闘わなければという気持ちで一日一日を過ごしてきた。マケーダさんの死後、友人らは寄付金サイト『GoFundMe』でこの家族のサポートを募った。多くの人から寄付金が集められていることを知ったオメナさんは8月16日、ウエスト・ミッドランズ州ウルヴァーハンプトンにあるホスピスの病床で、感謝の気持ちと心情をYouTube動画に残した。

「多くの方々のサポートには感謝してもしきれません。私は妻であり親友だった女性を、子供たちは母親を亡くしました。周りに『強くならなければいけない』と言われたこともありましたが正直、これ以上どうやって強くなればいいのかと思うこともありました。マケーダを失ったことは、夫としても子供たちの父親としても人生で最も辛い出来事でした。」

オメナさんは動くこともままならないほどやせ衰えていたが、友人にマケーダさんの葬儀の日はいつなのかと何度も尋ねていたという。葬儀の時には自分がそばにいてあげたいという気持ちが強かったようだ。しかし9月4日の早朝、マケーダさんの葬儀が始まる予定だった数時間前に、オメナさんは息を引き取った。夫婦ともに38歳というあまりにも若過ぎた死であった。

悲しみが広がる中、5日にバーミンガムで執り行われた葬儀は家族の意向で合同葬儀となり、オメナさんとマケーダさんは一緒に埋葬された。2人の葬儀費用以外にも残された5人の子供たちへの将来にと『GoFundMe』アカウントでは、現在79,000ポンド(約1,100万円)以上の寄付が届いており、同時に多くの人からの追悼メッセージが寄せられている。

画像は『GoFundMe 2017年8月3日付「Support Omena Ubiaro and family」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)