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●トランクのビジネスモデルは?

NTTドコモは7日、スマホを活用した物品収納サービス「trunk」の提供元となるトランクと業務提携したと発表した。ドコモ、トランク、利用者の全員にメリットのある有意義な提携になる。

○トランクのサービス

「収納スペースが足りない」というのは多くの人が抱える悩みだろう。それを解決するのがトランクが提供するサービスだ。スマートフォンアプリ「trunk」を介して、普段使わないものを箱に詰め込み発送すれば、トランク側がそれを倉庫に保管してくれる。

トランクは集荷した物品ごとに写真を撮ってアプリに表示。利用者は預けたものを手元に戻したり、販売したり、あげたりすることもできる。トランクルームは昔からあるが、スマホから手軽に利用でき、預けた物品をあげたり、売ったりできるのが新しいところだ。

保管料は1ボックスあたり月額500円(初回は登録手数料500円、預け入れ送料、保管、撮影は無料)。手元に戻す場合は、送料800円に加え、ボックス取り出し料かかる場合がある。エリアによって異なるが、最短で翌日着となる。

もうひとつ新しいのは、そのビジネスモデルだ。トランクは倉庫会社や配送会社を営んでおらず、プラットフォーマーに過ぎない。倉庫のスペースは空きスペースを倉庫会社から借り、集荷と配送は配送マッチングにより外部に委託している。遊休資産をインターネットで有効活用する、いわゆる"シェアリングエコノミー"である。

預かった物品を販売すれば、販売手数料を受け取ることができ、ビジネスとしては、トランクルームと販売手数料の2層構造となる。

●業務提携の真の狙い

○みんなが得する業務提携

さて、ここまでがtrunkの説明だが、業務提携によって、何が起きるのかを見ていこう。まず、ドコモの「dリビング」の新サービスとしてtrunkが本日7日から加わった。リビングは月額450円でハウスクリーニングや生活トラブルサポートを提供するサービスだが、部屋の整理・整頓に関するサービス提供を望む声が多数あったことから、ニーズがあると判断して、サービス拡充することとした。

利用者メリットもある。dリビング会員は、trunk1箱分の保管料が永年無料となる。dリビングの月額利用量が無料となる計算だ。ドコモはこうした施策により、dリビングへの加入者獲得のチャンスの増加、既存会員の解約率の低下が見込める。

トランクにも大きなメリットがある。サービス認知の拡大、利用機会の拡大が考えれるからだ。trunkがスタートしたのは1年ほど前。トランクの松崎早人代表は「口コミ効果で毎月、倍々で増えている」とするものの、まだまだ知られていないサービスだ。そもそもトランクサービス自体、日本では一般的ではなく、大手のドコモがサービス提供をすることで、認知度を拡大する効果が期待できる。「4年で100万箱の利用を目指す」(松崎氏)としており、提携効果で目標に一気に近づきたい考えだ。

もうひとつ、トランクでは一人当たりの利用数は3箱以上、解約率は1%以下。利用者が増えるほど収益は上がりやすくなるようだ。さらに、保管物品が増えれば、物の売買の機会も増えることにも注目しておきたい。

○真の狙いは別のところに?

最後にもうひとつ述べておきたいのは、今回の提携が目先のビジネスだけを見たものではないことだ。スマホを活用したトランクサービスはほかにもあるが、提携条件や将来の展望を考えたうえで、ドコモにとってトランクがベストパートナーだったのだという。

この先、両社がどんな取組みをしていくのか。現時点で何も明かされていないが、中長期的な取組みとして、「モノ・スペース」のシェアリングを起点とした新たな暮らしのサービスを企画すると発表会で公表されている。果たしてどんな新サービスやビジネスが生まれるのだろうか。