ウンコ漏れの悲劇は「トイレの場所が分からない」ことで引き起こされる。便意の我慢は10分が限界…

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仕事中、電車の中、デート中……時と場所を問わず容赦なく襲ってくる便意。子供時代とは違い、シャレにならない大人のうんこ漏れ問題を多角的に追究する

◆公共トイレは足りている?課題は“誘導標識”にあり

 急に猛烈な便意に襲われたが、トイレが見当たらない。やっと探し当てても、防犯上の理由でトイレを貸してくれない……そんななかで限界に達してしまった人は少なくないはずだ。

 都市環境問題に詳しく、日本トイレ協会の副会長を務める山本耕平氏は、「一般的に尿意や便意を催してから我慢できるのは10分とされています。そのため公共トイレは、成人が10分間歩いて移動する距離にあたる、半径400〜500mに一つは必要だとされています」と説明する。都市部ではその基準は十分満たされており、「日本のトイレ事情は’64年の東京五輪をきっかけに大きく改善され、都市部では公共トイレが一気に普及しました。世界人口の3割以上が衛生的なトイレのない生活を送っている中、日本は屈指のトイレ先進国だと言えます」と明かす。

 さらに民間トイレについても、

「防犯上の理由で貸してくれない、テナントとして入っているためにトイレがない店舗も存在しますが、近年は自治体と非常時のために普段から一般にもトイレを開放する店舗は飛躍的に増えています」という。

 ちょっとした改善が奏功することも少なくないようで、「少し前までは、女子トイレに長蛇の列ができてしまうことは当たり前でしたが、高速道路などでは個数を増やしたり、状況に応じて男女用を使い分けるなどで、問題が解消されたケースもありました」。

 では、なぜ“うん漏れ”の悲劇が繰り返されてしまうのか。山本氏は、「問題はトイレの場所がわからないことです。特に街中では誘導標識がきちんと設置されていないために、すぐ近くにあるトイレを見逃してしまうことが少なくないのです」と指摘する。

 トイレの位置を地図上に示すアプリを見ると、すべて網羅されているわけではないが確かにたくさんのトイレを確認できる。逆に言えば、トイレが表示されない、半径400mにトイレがないゾーンは真に要注意かもしれない。

【山本耕平氏】
日本トイレ協会副会長。’55年、兵庫県出身。神戸市職員を経て、ダイナックス都市環境研究所を設立。日本トイレ協会設立メンバーとして、公共トイレ改革に尽力。現在、同協会理事・副会長を務める

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