BMW 420i Gran Coupe M Sport URBANISTA (写真: ビー・エム・ダブリューの発表資料より)

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■「あなたは車を着替えないの」

 BMWは4シリーズの「グランクーペ」と称す4ドアクーペを元に、特別仕様車「URBANISTA(アーバニスタ)」を9月5日発売した。これは、なぜか中国・四国・九州・沖縄地区限定モデルで東京では買えない。基本はBMW 420iグランクーペ・Mスポーツで、主に特別色を設定することで「特別仕様」としている。価格は653万円(税込)、台数は45台限定となる。

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 BMW4シリーズは、3シリーズのクーペ版と言った位置付けで、ボディサイズは4,670×1,825×1,395と取り回しと実用性の高い大きさとなっており、少々スポーティーな外観とするためにクーペルーフとしている。そのため後席のヘッドクリアランスは犠牲になっており、セダンの実用性を求めるのであればやはり3シリーズの4ドアセダンを選ぶべきであろう。

 Mシリーズは、各シリーズほとんどの車種に設定されているスポーツバージョンだ。BMW 4Mには、3L-6直列気筒ツインターボ450psと4M-CSの460psとがあるが、限定車に積まれているエンジンの詳細は不明だ。どちらにしても「絹のような滑らかさ」と言われる「シルキー6(シックス)」で、良く回るエンジンであろう。

 当初、BMWは「シルキー4(フォー)」と言われた滑らかな回転を誇る4気筒エンジンで有名になった。BMW本社屋が4つの円筒を組み合わせたように作られているのは、その4気筒エンジンの滑らかさに誇りを持っているからだと言われていた。現在V6でなく直列6気筒にこだわり続けるのは、やはりその回転の滑らかさを実現するためだ。V6に比べて直6は、ノーズが長くなりキャビンを犠牲にすることになる。パッケージングで不利になるのだが、BMWはロングノーズを続けている。それが「スピード感とつながり」、BMWの独特のデザインとなっている。

 今回の特別仕様「アーバニスタ」が、中国・四国・九州・沖縄地区限定モデルとした理由は不明だが、希少価値を出す狙いがあり、さらにその他の地区での限定車を販売する可能性もある。それが特別色により「特別」感を出しているなどから、営業政策であろうと思われる。

 現代の車は「色」で買われることが多く、特別色が当たり前になっている。BMW 4シリーズの顧客層が分るような気がするが、Mシリーズの顧客が特別色を重んじるのは意外だ。基本性能や内装・外装などスポーツマインドが望まれるのかと思った。

 特別色の多くは多重に重ねられた塗装になっており、深みや角度で変わる輝きなど、メタリック塗装とクリア塗装の多層化で実現している。車も装飾品の一部となってきたのかもしれない。あなたの好きな服装にコーディネートする時代だ。「あなたは車を着替えないの」、と言われるかもしれない。