陝西省咸陽市彬県で5日午前1時14分、マグニチュード3.2の地震が発生、震源の深さは0キロメートルと発表された。中国で「陥没地震」などと呼ばれているタイプの地震で、8月28日には北京市郊外の房山区でもマグニチュード2.8の陥没地震が発生している。陥没地震の規模は小さいが、発生地点の人命や財産にとって重大な脅威と警戒する声も出始めている。

陥没地震は、地中に存在する大きな空洞で崩落が生じた際の衝撃で発生する。石灰岩地質で地下水による浸食で地中に形成された鍾乳洞の崩落により発生することが多いとされるが、中国では操業が停止して放棄された炭坑などの崩落で発生することが多いのが特徴だ。5日に咸陽市で発生した地震も、8月28日の北京市の地震も、炭坑の崩落によるものとみられている。

陥没地震は岩盤の歪みよって発生する一般的な地震と比べて地中の極めて浅い場所で発生するので、中国地震局は震源の深さを「0キロメートル」と発表している。中国では最近になり震源の深さが「0キロメートル」とする地震発表が相次いだことで陥没地震が改めて注目されることになった。

中国地震局によると、中国大陸では2016年9月8日から17年7日午前6時半までの間に、震源の深さが0キロメートルの地震が17回、観測されている。うち、鉱山などでの「爆破」が原因の地震は2回で、残りの15回は陥没地震または鉱山性地震などとされている。

地域別では陝西省内が6回、遼寧省撫順市が4回、北京市郊外地区が4回で、いずれも炭坑開発が盛んにおこなわれた経緯のある地点だ。

陥没地震では地表面に大きな穴が発生する場合がある。建物や人がのみ込まれ、深刻な被害が発生するリスクも否定できない。金融情報サイトの金融界は5日、地震保険の問題に絡めて陥没地震を詳しく紹介する記事を発表し、陥没地震の発生は地震全体の3%程度で、規模は小さく影響が出る範囲は比較的小さいとした上で、「鉱山地域では、陥没地震が人の命にとって重大な脅威だ」として、対策が必要と主張した。

中国新聞社が6日に掲載した記事よると、咸陽市で5日に発生した地震では現地の一部建物に損害が出た。陥没地震と考えられるので、地元当局は操業を停止した炭坑の調査にも着手したという。(翻訳・編集/如月隼人)