全9戦で行なわれる『ジャパンビーチバレーボールツアー2017』も終盤戦。第8戦となる東京大会は、9月2日〜3日に東京都大田区・大森東水辺スポーツ広場ビーチバレー場で行なわれた。


宮川紗麻亜(左)とペアを組んで、新たなスタートを切った坂口佳穂(右)

 藤井桜子とのペアを解消し、新たなスタートを切った坂口佳穂(21歳/マイナビ)は、宮川紗麻亜(みやがわ・さまあ。34歳/フリー)とチームを組んで、残りのシーズンを戦っていく。

 パートナーである宮川はビーチ歴7年。過去には日本代表に選ばれたこともあり、豊富な経験の持ち主だ。プレーにおいては、パワフルなスパイクを大きな武器としている。

 坂口とは、今季すでに一度ペアを組んでおり、お互いの特徴、リズムもよくわかっている。経験の浅い坂口にとって、ベテラン宮川とのコンビで得るものは大きいはず。新たな能力を引き出すきっかけにもなるのではないだろうか。

 トーナメント形式の東京大会。期待の”ニューペア”が1回戦でぶつかったのは、鈴木千代(23歳)&浦田景子(39歳)ペアだった。

 鈴木&浦田ペアは、低いトスからテンポの速い攻撃を仕掛けてくる表彰台の常連。非常に手強い相手となるが、坂口と宮川が前回ペアを組んだツアー第4戦、7月の行橋大会でも対戦し、敗れはしたものの、フルセットまでもつれ込む接戦を演じている。

 また、坂口が小野田恵子(34歳)とペアを組んだツアー第5戦の大洗大会(7月)では、2-1で勝利している相手。今回も、チームとして対応策、戦略は十分に練ってきただけに、際どい戦いになると予想された。

 しかしこの東京大会では、坂口と宮川、ふたりのよさがまったく出せなかった。

 第1セットは、立ち上がりこそ相手の攻めにも耐えてついていったが、すぐに点差を引き離されてしまった。相手の攻撃リズムをまったく捉え切れず、攻守ともにプレーの精度を欠いた。結果、なす術(すべ)なく、9-21の大差で第1セットを失った。

「相手のやりたいようにやられてしまった。サイドアウトが切れないことが大きかった」

 そう言って坂口が肩を落とせば、宮川も厳しい表情でこう語る。

「相手は速いだけの攻撃ではなく、リズムを変化させてきた。それに対して、すぐに対応できなかった」

 第2セットも状況を変えることはできなかった。坂口が「相手の攻撃の幅を狭めようとした」というブロックも機能せず、鈴木&浦田ペアの思うようにボールを落とされ、宮川とのディフェンスがかみ合わない。

 攻撃面でも、第2セットに入って坂口の速いサーブが決まり出し、そこから反撃の糸口を見つけられるかと思ったが、相手のリズムを崩すまでには至らなかった。結局、14-21でセットを落として、あっけない敗戦となった。

「攻めるサーブを打つタイミングが遅かった。もっと早くから打っていくべきだった。多少守りに入ったことがよくなかったと思う」

 坂口はそう反省の弁を述べ、宮川も「攻撃が効果的ではなく、(いい攻撃を)続けることもできなかった」と、不甲斐ない結果に終わった試合をそう振り返った。

 今回は、お互いのよさを引き出すことができなかった坂口&宮川ペア。それぞれの特徴はわかっていても、急造ペアで練習時間を十分に取れなかったことが、敗因のひとつではあるのだろう。

 そうしたこともあって、ツアー第9戦の『都城大会 第18回ビーチバレー霧島酒造オープン』(9月22日〜24日)に向けて、坂口は前向きな姿勢を見せる。

「(次戦まで)多少時間がある。やれることはまだまだある。紗麻亜さんと徹底してチームをつくってしっかり準備したい」

 いよいよ今季最終戦。ふたりは表彰台を目標としている。宮川が言う。

「(坂口は)以前はプレーに単調さも感じられたが、今は攻撃の幅が広がっており、かなりの成長を感じる。高さ、体力は魅力的。動きがいいので、(結果を出すには)私が的確な指示を出せるかどうかだと思う」

 そして、坂口は最終戦へ向けての決意をこう語った。

「練習したことが出せたときは、いい試合もできるようになってきたと思う。でも、その出来に波がある。だから、常にベストパフォーマンスを出せるようにしたい。今シーズン最後の試合で、結果を出したい」

 宮崎県串間市出身の坂口。はたして、生まれ故郷で行なわれる最終戦で目標とする表彰台に上がることができるか。それが実現できれば、最高のシーズンの締めくくりとなる。

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