旅行や実家への帰省など、なにかともの入りだった夏も終わり、財布のヒモを引き締めたい時期。とはいえ、なにから手をつけたらいいかわからない!という人もいるのでは。ファイナンシャルプランナーとして、数々のダメ家計を救ってきたプロに、エッセ読者の家計をチェックしてもらいました。ネットショッピングが止められず赤字家計に!


今野絵里子さん(仮名・32歳)は、夫と3人の子どもの5人家族。2年前に内装にこだわったマイホームを建ててから、インテリアにお金を使うのがやめられず、「かわいい!」と思った雑貨や家具をついついネットで衝動買いするクセがつき、家計管理が難しくなってしまったそう。予算を決めておらず、記録もしていないため、なにに使ったか把握できず、使途不明金は月8万円にも。赤字分はボーナスで補填しています。

ファイナンシャルプランナーのいちのせかつみさんは、「買いすぎるのは、予算の枠がないのが原因」と指摘。まずは予算を立て、続けやすい家計簿を取り入れてお金の使い方を見直すことが第一と説きます。さらに、支出が見えにくくなるカードの利用も危険といいます。「使えるのは財布に入ったお金だけとすると、必要なものを厳選して買う習慣が身につきます。それまではカードの使用はストップしましょう」(いちのせさん)。クリアファイル家計簿なら1日ごとに予算管理できる

予算感覚を身につけるためにおすすめなのが、いちのせさん考案の「クリアファイル家計簿」です。


1日単位で予算管理でき、使いすぎを防げます。 余らせたお金は爐瓦曚Δ〞にすれば、楽しんで貯められるのでモチベーションも続きやすいというメリットも!
クリアファイル家計簿のつくり方はとてもシンプル。クリアファイルのポケットに1〜31日までの日付を書いた紙を入れて、食費と日用品の予算として、1日につき2000円ずつをポケットに入れるだけ。「『2000円ではたりない』という人もいると思いますが、じつはほとんどの家庭がこの金額で無理なく回せるんです」といちのせさんが語るように、1日の予算をきちんと決めることで、大きな節約効果につながります。毎日、その日の予算分のみ財布に入れ、帰ってきたら、残ったお金とレシートはファイルに戻します。月末、ファイルのすべての残金とレシートを取り出し、残金はがんばったごほうびに。趣味のものを買ったり、何か月分か貯めて旅行するなど好きに使うことで続ける励みになります。お金が貯まる考え方と生活習慣

さらに、いちのせさんは、衝動買いグセがある今野さんのために、お金の使い方に関する考え方をアドバイスしてくれました。●ものの金額に応じて考えるための期間を設ける


衝動買いを防ぐために、3000円のものは3日間、3万円なら3週間、30万円なら3か月間考える習慣を「これを“3の法則”と呼んでいます。その場で『欲しい!』と思っても、時間がたって冷静になると、いらないと思うものがほとんどだと気がつくはず」。●予算を厳守して、オーバーしないようにする


イレギュラーは設けず、1日ごとの予算は必ず守って。「予算感覚が身につくまでは、スマホの電卓を使って、消費税も含めて計算しながら買い物しましょう。オーバーしていたら、カゴからなにかひとつ売り場に戻す、肉ならグラム数の少ないパックに変えるなどの工夫を」。

この考え方をクリアファイル家計簿と併せて実践することで、さらなる節約効果が期待できます。実際にクリアファイル家計簿を始めてから、「1日単位で生活費を管理できるので、予算感覚が身につきました」という今野さん。自身のお金の使い方が2週間で変わったことを実感したといいます。また、衝動買いも減ったことで、「これでよかったのかな?」という買い物のあとの不安や罪悪感もなくなったそう。ESSE10月号の特集「あと1万円!貯まる家計になる」では、ほかにもさまざまなアイデアを紹介しているので、ぜひ、こちらもチェックを。

●教えてくれた人
【いちのせかつみさん】
ファイナンシャルプランナー、生活経済ジャーナリスト。3000人を超える家計診断に応じ、テレビやラジオでも活躍。著書に『“お金を入れるだけ”で+50万円貯まる 実録 クリアファイル家計簿』(扶桑社)。

<撮影/林紘輝 イラスト/松元まり子 取材・文/ESSE編集部>