6月のシリア戦は失点に関与したが、当時と比較しても、今の昌子は見違えるほど堂々としている。写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

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[ロシアW杯アジア最終予選]サウジアラビア1-0日本/9月5日/キング・アブドゥラー・スポーツ・シティ
 
 6月のシリア戦でスタメンに抜擢されたが、自らのミスで失点を許した。だが、その後のイラク戦、オーストラリア戦と注目度の高いゲームで場数を踏んでいった昌子源は、着実に経験を積んでいく。
 
 迎えた敵地でのサウジアラビア戦で、そのプレーはシリア戦とは見違えるほど堂々としていた。
 
「緊張しなくなったし、ボールが足につかないというのもない。落ち着いてできるようになった。みんなもそういう目で見てくれるようになったと思う。『大丈夫か? 緊張しているか?』みたいなのはもうなくなった」
 
 吉田麻也とともに、これまでCBのレギュラーとして奮闘してきた森重真人が怪我で離脱しているだけに、昌子は「“代役感”がある」と話す。
 
 そうした感情も、徐々に薄まっていい頃だろう。「少しずつ、代表での振る舞いが見つかってきたかな」と、本人も良い感触を掴んでいるようだ。
 
 経験者の吉田に対しても、臆することなく指示を出す姿が頼もしい。
 
「試合になれば、やっぱりやらないといけない世界。堂々と言わないといけない。そういうのは、麻也くんは一番、分かってくれていると思う」
 
 吉田に限らず、「海外でやっている人や百戦錬磨の人たちにも、言いたいことは言えている」という。この物怖じしない性格に加え、「僕なんて試合数がまだまだ少ない」という謙虚さ、そして「(吉田と)しっかりコミュニケーションを取って、もっともっと連係を深めていきたい」という向上心が、昌子の魅力でもある。
 
 サウジアラビア戦の敗戦に関しては、「ワールドカップに向けた第一戦目ということで、この負けスタートは、チームとして非常に苦しい」と唇を噛む。失点の場面については、次のように振り返る。
 
「後半は特に僕らがすごく間延びをしてしまっていたかな、と。僕ら(最終ライン)が押し上げるのか、もしくは(CFの)岡ちゃん(岡崎慎司)あたりから下がってくるとか。そこがハッキリしていなかった。そこをチームとして明確にできていれば。失点のシーンでもそう。間が空いていなかったら、たぶんなかったと思う」
 
 これらのコメントからも分かるように、自分のパフォーマンスだけでなく、“チームとして”考えられるようになった。鹿島だけでなく、日本代表でも、昌子は責任感を強くしてプレーしているようだ。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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