家庭料理の定番のひとつ、豚のショウガ焼き。気軽にサッとつくれるイメージがありますが、じつは科学的なポイントを押さえることでぐんとおいしくなる、奥の深い料理でもあるんです。そのポイントとは、「酵素」と「保水力」。フードアクティビストで、肉料理に詳しい松浦達也さんに、詳しいレシピを教えてもらいました。豚ショウガ焼きをやわらかくジューシーに


薄切り肉は、焼くとすぐにかたくなりがち。焼く前に、タマネギとショウガのすりおろしを加えた調味液に漬け込んでおくことで、野菜の酵素が働き、やわらかく仕上がります。ショウガの香りが効いて、ご飯もすすみます!【材料(4人分)】

豚ショウガ焼き用肉 400g
(A)[タマネギ(すりおろす)1個、ショウガ(すりおろす)20g、しょうゆ・みりん各大さじ2]
小麦粉・酒・サラダ油 各大さじ2

[1人分391kcal]●おいしくするコツ

・タマネギとショウガの酵素で、肉をやわらかく

生のタマネギやショウガには、プロテアーゼというタンパク質分解酵素が含まれています。この酵素のおかげで肉がやわらかくなる効果が。

・焼く前に小麦粉をふって肉の水分を逃がさない

肉を焼く前には、表面に小麦粉をまぶして水分が逃げないようにします。こうすれば、薄切り肉でも水分が抜けるのを最小限に抑えられます。

・肉が重ならないようにし、均等に焼く

フライパンに重ならないように並べ、肉が多ければ数回に分けて焼きます。焼きムラで一部がかたくなりすぎると、食感が悪くなりがちに。【つくり方】


酵素で肉をやわらかく(1) ボウルに(A)を混ぜ合わせて調味液をつくり、豚肉を加えて15〜30分漬ける。

POINT:おろしたタマネギとショウガの酵素の働きで、肉のやわらかさがアップ。短めに漬ければ肉の風味が際立ち、長めに漬ければ、肉がよりやわらかくなる


(2) 豚肉を取り出して調味液をしっかりきり、表面に小麦粉をまぶす。

POINT:豚肉の表面に小麦粉をまぶすことで保水力を上げ、薄い肉でもジューシーな仕上がりに。表面の食感もよくなる

(3) (1)の調味液に酒を混ぜる。


(4) フライパンにサラダ油を中火で熱し、豚肉を重ならないように広げて並べる。並べたらいじらないようにする。

CHECK:焼きムラを防ぐためには重ねないことが大切。一度に並べきれない場合は複数回に分けて


(5) 30〜40秒焼いてしっかり焼き目がついたら裏返し、20秒ほど焼いて焼き目をつけ、(3)を加える。
つけダレが豚肉になじんだら火を止めて器に盛る。

ちなみに、疲労回復に効果のあるビタミンB1が豊富に含まれている豚肉と、強い殺菌力があり、胃の調子を整えるショウガの組み合わせは、夏バテ時の食事にも最適です。疲れたな、ダルいなというとき、ぜひ試してみてください。

●教えてくれた人
【松浦達也さん】
フードアクティビスト、日本BBQ協会公認上級BBQインストラクター。テレビやラジオで食に関する解説や、執筆などを行う。著書に『大人の肉ドリル』(マガジンハウス刊)ほか