頭条新聞などによると、8月31日午後8時ごろ、陝西省楡林市の第一病院の5階から出産目前の妊婦が転落して死亡した。自殺とみられている。

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頭条新聞などによると、8月31日午後8時ごろ、陝西省楡林市の第一病院の5階から出産目前の妊婦が転落して死亡した。自殺とみられている。

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病院側が3日に発表した声明によると、亡くなった馬(マー)さんは自然分娩の予定だったが胎児の頭部が大きく、痛みがひどかったため帝王切開を希望、病院側も手術に同意するよう家族に求めた。しかし、家族が頑として拒絶したため、耐えきれなくなった馬さんが窓から飛び降り自殺を図ったのだという。病院側は、馬さんの死と病院の医療行為との因果関係はないとしている。

ところが、馬さんの夫の延(イエン)さんはこれを真っ向から否定。メディアの取材に対して「私が自ら病院側に伝えた。もし痛みが伴うようなら帝王切開してくれと。だが、医者はその必要はないと言ったんだ」と話し、馬さんの自殺の原因は家族ではなく病院側にあると主張した。

これを受け、病院側は6日未明に院内の監視カメラの映像を公開。馬さんが飛び降りる前に家族に向かってひざまずいて(帝王切開をさせてほしいと)懇願している様子が映っていると主張した。一方、家族は「映像には音声がなく、馬さんはひざいまずいているのではなく痛みに耐えかねて座り込んでいるだけだ」としている。

一般的には、中国の病院は帝王切開を勧める傾向があるとされる。理由は手術費と入院費、つまり病院の収入が増えるからで、数年前までは中国の病院の帝王切開を行う割合が世界平均よりも大幅に高いことが国際機関などから問題視されていた。ただ、2010年に衛生部が自然分娩の割合を上げるようにとの“お達し”を出したことから、現在では自然分娩が推奨されるようにはなっている。

一方で、記事は「家族側の説明にはあいまいな点があり、家族が死亡したにしてはあまりに落ち着いている」など不可解な点を挙げ、経済的に安く済むことや、一般的に「自然分娩は子どもに良い」と信じられていることなど、家族にとっては自然分娩にこだわる理由があるとも指摘している。

そのうえで、「この家族の経済状況や家族関係、馬さんの精神状態など詳しい情報がわかっていない」としながらも、「病院側も家族側も、自分の都合ばかりを気にして、目の前で苦しむ馬さんへの配慮が足りなかったのでは」と指摘している。

このニュースの関連ワードは、6日午後3時の時点で中国版ツイッター・微博(ウェイボー)の検索ワードランキングで1、4、7位を占めるほど大きな注目を集めており、ネットユーザーからは「おれは医者を信じる」「恐ろしい家族だ」など、家族に対する批判の声が圧倒的多数。また、「女性が自殺したのは痛みだけじゃなかったはず。(自分の苦しみよりも金を優先する家族に)絶望したんだろう」「医者が帝王切開しないと言っても、自殺まですることはありえない。子どもを道連れに自殺するなんて、家族に絶望した以外考えられない」といった声も寄せられているが、真相は果たして。(翻訳・編集/北田)