ホームのイラク戦を山口のミドルで制したのは大きかった。写真:サッカーダイジェスト

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 ロシア・ワールドカップのアジア最終予選の全日程が終了し、グループBの最終順位は次のようになった。
 
1 日本 勝点20/6勝2分2敗/17得点・7失点/得失点差10
2 サウジアラビア 勝点19/6勝1分3敗/17得点・10失点/得失点差7
3 オーストラリア 勝点19/5勝4分1敗/16得点・11失点/得失点差5
4 UAE 勝点13/4勝1分5敗/10得点・13失点/得失点差-3
5 イラク 勝点11/3勝2分5敗/11得点・12失点/得失点差-1
6 タイ 勝点2/0勝2分8敗/6得点・24失点/得失点差―18
 
 終わってみれば、日本が首位。「アジア最終予選で黒星スタートのチームは本大会に行けない」、「過去ワールドカップ予選でオーストラリアに勝ったことがない」というふたつのジンクスを打ち破り、6大会連続6回目のワールドカップ出場を決めている。
 
 しかし、盤石の強さだったかと言えばそうではない。ホーム初戦でUAEに敗れ、サウジアラビアとのアウェーゲームも後半はあまり良いところなく黒星を喫している。
 
 では、サウジやオーストラリアとの差はなんだったのか。
 
 まず、日本の戦績を見てみる。
 
日本の戦績
1節 UAE(H) ●1-2
2節 タイ(A) 〇2-0
3節 イラク(H) 〇2-1
4節 オーストラリア(A) △1-1
5節 サウジアラビア(H) 〇2-1
6節 UAE(A) 〇2-0
7節 タイ(H) 〇4-0
8節 イラク(A) △1-1
9節 オーストラリア(H) 〇2-0
10節 サウジアラビア(A) ●0-1
 
 取りこぼしは、1節のUAE戦のみ。それ以外のホームゲームは全勝で、草刈り場と目されたタイにもきっちり連勝している。最終節のサウジ戦で敗れたものの、その他のアウェー4試合は2勝2分と負けなし。グループBでもっとも取りこぼしが少なかったのが、日本ということになるだろう。
 
 そう考えると、3節のイラク戦を山口蛍の劇的なミドルで制した価値はとてつもなく大きかった。また、結果的にサウジとオーストラリアとの勝点差が1ということを考えると、敵地のイラク戦でのドローもポジティブに映る。
 そんな日本に比べると、サウジアラビアはアウェーで3敗と脆さを露呈した。
 
サウジアラビアの戦績
1節 タイ(H) 〇1-0
2節 イラク(A) 〇2-1
3節 オーストラリア(H) △2-2
4節 UAE(H) 〇3-0
5節 日本(A) ●1-2
6節 タイ(A) 〇3-0
7節 イラク(H) 〇1-0
8節 オーストラリア(A) ●2-3
9節 UAE(A) ●1-2
10節 日本(H) 〇1-0
 
致命傷になりえたのが、先制しながら逆転負けを喫した9節のUAE戦だろう。ホームは5戦無敗と強さを示した一方、アウェーで3敗と勝負弱さを露呈した今回のサウジは典型的な“内弁慶”。リードを奪っても守り切れないところに、日本との違いがあったのかもしれない。ちなみに、日本は先制した時の勝率が6割、サウジのそれは5割だった。こうしたちょっとした差が最終順位に現われていると、そんな見方もできるだろうか。
 
 サウジと同じく、オーストラリアもアウェーで苦しんだ。
 
オーストラリアの戦績
1節 イラク(H) 〇2-0
2節 UAE(A) 〇1-0
3節 サウジアラビア(A) △2-2
4節 日本(H) △1-1
5節 タイ(A) △2-2
6節 イラク(A) △1-1
7節 UAE(H) 〇2-0
8節 サウジアラビア(H) 〇3-2
9節 日本(A) ●0-2
10節 タイ(H) 〇2-1
 
 痛恨だったのは、5節・タイ戦での引き分け。ホームで4勝1分と抜群の成績(サウジも同じ)を残しながらグループBの3位に甘んじたのは、まさにこの取りこぼしが原因だった。
 
 3か国のアウェーの戦績を並べてみると、日本は2勝2分1敗(勝点8)、サウジは2勝3敗(勝点6)、オーストラリアは1勝3分1敗(勝点6)となる。当然ながらこれが最終順位を分ける要因になったが、実際、直近のサウジ戦を除けば日本はアウェーで素晴らしい戦いをした。
 
 印象的だったのは16年10月のオーストラリア戦。あえて敵にボールを持たせる戦術で、後半途中までゲームをコントロールしていたあのアウェーゲームは、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の戦略が文字通り当たった。今予選に限れば、ポゼッションにこだわり過ぎたオーストラリア、一本調子の感が否めなかったサウジアラビアよりも、日本は柔軟性に優れていたチームと言えたかもしれない。

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