オランダ・ユトレヒトの中央駅(2016年4月6日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】オランダで、第2次世界大戦(World War II)中に父親から送られた何通もの手紙を入れたブリーフケースをなくしてしまった男性が、フェイスブック(Facebook)上で広がった持ち主捜しの結果、大切な手紙と「再会」を果たす出来事があった。

 地元メディアによると、アドリアン・ミュラー(Adrien Mueller)さんは3日、ユトレヒト(Utrecht)中央駅で乗り換えた際、プラットホームにブリーフケースを置き忘れてしまった。中には、大戦中にドイツ軍に従軍していた父親の手紙が入っていた。

 ミュラーさんは親族から手紙を受け取った後、南部マーストリヒト(Maastricht)近郊の町ブルンスム(Brunssum)の自宅に戻るところだった。ホームでコーヒーを一杯飲んでいたところ、列車が到着したので慌てて乗り込んだという。

 その後、カップルがホームでブリーフケースを見つけ、情報をフェイスブックに投稿した。この投稿は最終的に2万7700回以上共有され、地元ラジオ局1リンブルフ(1Limburg)の協力もあり、持ち主がミュラーさんと突き止められた。

 手紙は極めて私的な内容で、最終的にドイツの敗北に終わる東部戦線(Eastern Front)で戦ったミュラーさんの父親の経験が垣間見える。大半は「最愛の人へ。万事うまくいっていることを伝えるために書いている」で始まり、東部戦線のドイツ兵が食べる羽目になったもの、その安否などについて事細かにつづられているという。

 父親は1944年以降、消息が分からない。ミュラーさんは手紙が戻ってきてうれしい、娘に手紙を読み聞かせたいと話している。
【翻訳編集】AFPBB News