サウジアラビア戦で先発した本田。しかし、ハーフタイムで交代となった。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト編集部)

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 ロシア・ワールドカップの予選最終戦でサウジアラビアと対戦した日本は、0-1で敗れた。

【日本代表PHOTO】日本、敗れる・・サウジアラビアは3大会ぶりにW杯出場権獲得
 
 日本は先日のオーストラリア戦で本大会出場を決めていたから、新戦力をスタメンから使ってテストするかと思ったが、ハリルホジッチ監督にその考えはなかったようだ。守備陣はいつもの顔ぶれで、前の3枚もオーストラリア戦から変えたとはいえ、原口、岡崎、本田と、新鮮さはなかった。
 
 この一戦の6時間半前にオーストラリアがタイに勝っていたため、サウジアラビアは予選突破のために勝利が必要だったが、焦らず、自分たちのプラン通りにゲームを進めてきた。
 
 気温が高いなか、前半はボールをゆっくり回し、後半から19番のアルムワラッドを投入。攻撃のギアを上げた。それはサウジアラビアのいつものやり方で、現にアルムワラッドが決勝ゴールを奪ったわけだから、狙い通りの試合展開だったはずだ。
 
 一方、日本は失うものがないのに、凄くディフェンシブなサッカーをしていた。守ってカウンターという戦い方は、先日のオーストラリア戦ではハマったけど、今回は上手くいかなかったね。ハリルホジッチ監督は「チャンスを作れた」と言っていたけど、相手を脅かしたのはセットプレーくらいだった。
 
 疑問だったのは、コンディションが良いとは言えない本田を先発で起用したことだ。結局はハーフタイムでベンチに下げた。なにかアクシデントがあったのかもしれないけど、先発させるべきじゃなかったと感じるよ。
 
 そういう意味で、やるべきことをやった相手と、やるべきことができなかった日本の差が表われたゲームだった。
 
 深夜2時半からの試合で、あんな内容を演じられたら、眠くなってテレビを消してしまった人は多いんじゃないかな。

 香川、長谷部がオーストラリア戦後にチームから離脱したけど、もし、オーストラリア戦に引き分けたり、敗れていたら、予選の結果はどうなっていたのかゾッとするよ。
 
 今日の試合を見る限り、アウェーの超満員のスタジアムで、今の日本がサウジアラビアに勝つのは厳しいと言わざるを得ない。
 
 そもそもコンディションの良さを重視するなら、柴崎のスタメン起用は理解できるが、杉本もスタートから使うべきだった。
 
 ブラジル・ワールドカップに出場したメンバーは、消費期限切れが近くなっている。それだけに、もっといろんな選手を試して、層を厚くしなくてはいけなかったのにできなかったのが残念だ。
 
 今の日本がワールドカップを勝ち上がるには、ディフェンシブな戦い方をするしかないと思う。でも、それは南アフリカ大会の時から何も進歩していないということだ。世界との差は近づくどころか、離れているよ。
 
 選手たちは口を揃えて「所属クラブで試合に出て、レベルアップすることが必要」と話しているが、それは当たり前のこと。今後はハリルホジッチ監督が彼らのコンディションを見極め、調子の良い選手を先発で使うことを願いたい。
 今回のワールドカップ予選を世界と戦うためのシミュレーションと考えるなら、「やれやれ」と、ため息が出てしまう結果だった。初戦のUAE戦に敗れたあとはよく巻き返したが、最終戦のサウジアラビア戦では勝てず。アジアで苦戦をしているくらいだから、このままじゃ、ワールドカップのグループリーグを勝ち上がるのは難しいと思うね。
 
 残りの準備期間は9か月しかないと危機感を抱いているようだが、じゃあここまでの3年間はなにをしてきたのと言いたくなってしまうよ。ブラジル・ワールドカップは惨敗に終わったけど、また同じような準備を繰り返そうとしている。
 
 結局、日本はワールドカップに出られれば良い国になってしまったのかもしれない。でもそれは非常に悲しいことだ。まずは現状を見極めて、しっかり世界で戦える準備を整えてもらいたい。