「旅行で爆買い」が以前は中国と日本の民間消費を牽引する主要原動力だったが。今ではこの勢いは「ネットで爆買い」に取って代わられつつある。

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「旅行で爆買い」が以前は中国と日本の民間消費を牽引する主要原動力だったが。今ではこの勢いは「ネットで爆買い」に取って代わられつつある。中国人消費者の消費習慣の転換の動きを敏感に察知する日本の企業は、越境EC事業での配置を次々に進め、「ネットで爆買い」で「旅行で爆買い」の温度低下による空白を埋められるよう力を尽くしている。国際商報が伝えた。

▽「ネットで爆買い」が徐々にトレンドに

2組のデータが日中民間消費の転換状況を如実に物語る。まず日本政府観光局が発表した今年第2四半期(4〜6月)の外国人消費動向報告によると、大陸部からの観光客の日本個人旅行における支出額は22万5500円で、英国の25万1200円、イタリアの23万3100円を下回り、トップの座を明け渡して3位に順位を下げた。

日本の経済産業省の発表したデータでは、2016年の中国人消費者の日本製品の購入額は前年比30.3%増加して、1兆366億円に達し、中国人の訪日旅行時の買い物金額の7832億円を上回った。

今年2月に日本を旅行した楊さんは最近、中国の越境ECプラットフォーム経由で日本製化粧品を購入した。楊さんは、「2月に日本に行った時に買った商品の使用感がよかったので、ネットでリピート買いすることにした」と話す。

楊さんは続けて、「自分が選んだのはそれほど高くない日本の普通の化粧品ばかりで、これを買うためもう1回日本に行ったり、友達に代理購入してもらったりするのは、コスト面でも人間関係の面でも高くつく。越境ECプラットフォームの方が直接買えるし便利だ」と説明する。

また楊さんは、「日本が査証(ビザ)政策を開放するにつれ、身近な同僚や友人で日本に出かける人がますます増えている。1年に2回行く人、何回も行く人もいる。行く回数が増えると、小樽や鎌倉などのこじんまりした観光地を選ぶようになる。こういう場所のビジネス環境は東京や大阪の発展ぶりにはかなわないが、こうしたルートを選ぶ人が真っ先に求めるのは外界からシャットアウトされた静かな環境で、心静かに日本文化を楽しみたいということだ。こうした状況の友人に代理購入を頼むのは明らかに申し訳ない」と話す。

▽日本企業が次々に配置

中国人消費者の買い物心理が変化し、敏感な日本企業は風向きを感じ取って、次々に越境EC事業への配置を進めている。

日本経済新聞中国語版の報道によると、日本の英語越境ECサービス「SDexport」は16年夏に中国語サービスを開始した。これほど急いで中国語版を打ち出した背景には、同サイトに出店する企業の多くが中国企業からの注文を絶えず受けているということがある。たとえば雑貨を取り扱う株式会社リュウコドウは中国への売り上げが海外売り上げ全体の30%を占めるという。

同報告によれば、リュウコドウが初めて山東省聊城市から注文を受けた際、営業課の大塚聡一課長は聊城市がどこにあるかも知らなかった。だが今では同市の小さな企業がお得意様の一つになり、1〜2月に1度のペースで招き猫など数十万円の受注があるという。

中国EC研究センターB2B・越境EC部の代表を務める張周平シニアアナリストは、「越境EC事業の発展において、日系企業は越境供給チェーンの方面で優位性を備えるが、電子決済など越境ECプラットフォームの基礎的な土台構築の発展水準は中国の越境ECプラットフォームと同日に語ることができない状況だ。そこで中国人消費者の『ネットで爆買い』の商機をつかまえたい日系企業にとって、中国越境ECプラットフォームと協力して販売を行うのがやはり最も賢明な選択になる」と指摘する。

前出の楊さんも、「消費者の立場からいえば、越境ECで日本製品を買うのは欧米製品を買うのと異なり、各ブランドの送料サービスに違いがあるほか、言葉の問題も大きい。さらに日本ブランドは買える場所が分散していて、商品価格より送料が高くなることもある。そこで中国の越境ECプラットフォームと提携している日本ブランドの商品を買うことが多くなる。まず商品選びと支払いにかかる時間や労力が節約できるからで、次にさまざまな商品をプラットフォーム経由で一括送付で購入でき、送料が大幅に安くなり、商品の質も保証されるからだ」と話す。

資料によると、これまでに中国人消費者の間で口コミの評判が高かったカルビーのシリアル、紙おむつメーカーの花王などが、相次いで中国越境ECプラットフォームに専門店を出している。(提供/人民網日本語版・編集KS)