中国の海外留学熱は過熱する一方

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 中国の中学、高校生の間で海外留学熱が高まるなか、英オックスフォードやケンブリッジ、米ハーバードの各大学など欧米諸国の教育機関を見学する留学事前準備ツアーが人気を博している。

 昨年1年間だけで、約65万人がツアーに参加し、売り上げは総額で300億元(約5000億円)にも達するなど、前年比30%増の急増を記録した。ネット上では、加熱する一方の海外留学について、「教育もハンドバッグと同じく、もはやブランド品と化している」との嘆きの書き込みがみられている。

 香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」によると、上海の海外留学専門旅行代理店「第一英才教育グループ」はこの夏休み期間中だけで、親子連れを中心にして、約3週間の日程で1人当たり約5万元(約83万円)のツアーを組んだところ、約450人が英米大学見学ツアーに参加したという。

 また、米ニューヨークやボストンの大学を訪問する約3週間のツアーも、1人当たり7000ドル〜8000ドル(約77万円〜88万円)だ。

 同紙は母親に誘われてツアーに参加した女子高校生の話として、「私は海外の大学にいこうとは思っていなかったのですが、ケンブリッジ大学やオックスフォード大学の数百年のレンガ造りの建物や寮などを見るうちに、次第にこのような歴史ある大学で学びたいと思うようになりました。いまは絶対、このような英国の歴史ある大学に入学したいと思っています」など、ツアーの感想を紹介している。

 中国では親たちが自分の子どもたちへの教育に熱心で、海外留学熱が過熱する一方で、中国グローバル化研究センターと中国社会科学文献出版社が共同で発表した「中国留学発展報告2016」によると、2015年度における中国人の海外留学生数は126万人と、世界の海外留学生総数の4分の1に達しており、中国は世界一の海外留学大国となっている。

 そのうち、米国の外国人留学生の3分の1は中国人留学生で、前年同期比13.9%増の52万人となっている。もちろん、中国人が留学生の中で最も多い。

 これについて、「サウスチャイナ」紙の書き込み欄には「中国人は教育もハンドバッグと同じく純粋なブランド品として買っていくのだ。本当に悲しい流行だ」や、「トロントの大学の前にはたくさんの中国人ツーリスト専用のバスが並んでいる。まるで大学が中国人に占領されたようだ」「チャイナマネーについて文句を言いたくはないが、香港の大学の6倍もの学費をかける意味が本当にあるのかどうか疑問だ」などの意見が書き込まれている。