By Gillian Roberts

数字を駆使する学問である数学や算数に関しては、「大の得意」という人と「苦手で数字も見たくもない」という人におおむね二分されるといっても過言ではありません。The Math Dude(数学野郎)ことジェイソン・マーシャル氏は、「数学は遊び場のようなもの」と数学は楽しいものであることを語り、子どもが数学に触れることの重要性を説いています。

The Math Dude : Why Is It Important to Study Math? :: Quick and Dirty Tips ™

http://www.quickanddirtytips.com/education/math/why-is-it-important-to-study-math?page=1

生産性や人間関係、健康や教育などさまざまな分野についての記事を掲載しているQuick and Dirty Tipsで数学のコラムを寄せていたマーシャル氏は、7年間にわたる連載の締めくくりとして「なぜ数学を学ぶことは重要なのか?」というテーマで文章を綴っています。

3歳になる娘がいるというマーシャルさんは、ある日娘を連れて公園に遊びに行ったとのこと。公園の遊び場で娘は「マーメイド城」と勝手に名付けたジャングルジムに駆け上って遊び、それを見ていたマーシャルさんは「落ちてケガでもしないだろうか」と気が気でなかった様子。しかしその時、あることがマーシャルさんの考えに浮かんだといいます。



By Greg Goebel

それは「数学だって遊び場ではないか」というもの。もちろん、数学を勉強しても体力がついたり、ケガをすることで危険というものを身体で覚えられるわけではありませんが、数学は「心の遊び場」として子どもの成長を育むのではないかと思ったそうです。このことは、数学コラムニストだったマーシャルさんがずっと頭のどこかで抱いていたものだったそうですが、娘の遊ぶ姿を見て、改めてその思いが確実なものになったとのこと。

いくら公園の遊び場といっても、子どもは遊んでいるうちに多かれ少なかれ危険な目にあったり、ケガをして「これはやってはいけない」ということを学びます。ジャングルジムによじ登って細い鉄パイプの上を巧みに歩くことは、親にとってはハラハラさせられるものですが、子どもにとってはバランス感覚を養ったり、身体の使い方を覚えたり、さらに言えば物理の法則のようなものを身をもって体験することができます。



By dadblunders

数学が退屈なのは、ひたすらドリルを繰り返させるといった退屈な作業を繰り返させるためであり、そこに「遊び」という要素がないからといいます。しかし、遊びは子どもが最も得意とすることの一つ。遊びの中から、子どもは多くのことを学びます。そのため、周囲の大人は子どもに体と心の両面で遊ばせることが重要であるとマーシャルさんは説いています。

その中で重要なのは、まわりの人間が「自分が数学が苦手だったことを押しつけないこと」といいます。「子どものころは算数が苦手だった」や「僕は数学タイプの人間じゃない」と口にすることは、子どもにも同じ意識を植え付けることにつながります。そのようにして「算数=苦痛」という意識を知らず知らずのうちに押しつけることで、本当は算数ができたはずの子どもを算数から遠ざけてしまうことになってしまいます。そのため、数学についてネガティブな内容を口にすることは避けるべきだとしています。

それでは、日常の生活の中でどのようにすることが「数学の遊び場」を提供することになるのでしょうか。マーシャルさんは、「その答えは日常のいろいろな場所にある」と語ります。貝殻の模様や壁のタイル、あらゆる物質を分類することが数学への関心につながるとのこと。また、パズルを解くことや折り紙を折ること、音楽を聴いてその中にあるパターンを見つけること、木の枝の形など、ありとあらゆることが数学と関連しているといいます。子どもは好奇心のかたまりです。そんな子どもの目に数学や算数につながるように映った物事があれば、そこから数学へとつなげてあげる手助けをしてあげることが、数学的・論理的な思考を身に付けさせることにつながるとマーシャルさんは語っています。



By Greg Goebel