ホテルの部屋に用意されているシャンプーや歯ブラシなどの「アメニティー」。客室で過ごす時間を快適にしてくれる大切なアイテムですが、最近ではブランド物のアメニティーが用意されているホテルも増えています。

 しかし、アメニティーは全く使わなかったり、使い切らずに余ったりすることもしばしば。そこで、持ち帰ってもよいものか悩んでしまいますが、ホテル側はどのように考えているのでしょうか。全日本シティホテル連盟事務局長の武田雄春さんに聞きました。

基準は明確に存在している

 武田さんによると、ホテルの客室に用意されたアイテムには、持ち帰りオーケーのものとダメなものの基準が明確に存在します。

「ホテルによって多少異なりますが、基本的に個包装されている『使い捨て』のアイテムであれば持ち帰っていただいても構いません。ただし、使用後もクリーニングなどをして再利用するものや、次のお客様に使っていただけるものはホテルの備品であり、持ち帰らないようにお願いしています」(武田さん)

 一般的なホテルの客室に置かれている、持ち帰り可/不可のアイテムは以下の通りです。ただし、ホテルによって事情が異なる場合もあるため、気になる場合は宿泊するホテルのフロントに確認しましょう。

【持ち帰り可】

・小分けのシャンプー、リンス、ボディーソープ、入浴剤

・小分けのスキンケアグッズ(洗顔料、化粧水、乳液など)

・個包装の歯ブラシ

・個包装のスリッパ

・個包装のヘアブラシ

・個包装の綿棒、コットン、カミソリ

・無料の飲食物(お茶菓子、ティーバッグなど)

【持ち帰り不可】

・寝具、リネン類(タオル、シーツ、バスマットなど)

・食器類

・家電類(ドライヤー、ポットなど)

・浴衣、部屋着、バスローブ

・ウオッシャブルスリッパ(個包装でないもの)

・ボトルのシャンプー、リンス、ボディーソープ、ハンドソープ

・ボトルのスキンケアグッズ(洗顔料、化粧水、乳液など)

・ティッシュ、トイレットペーパー

・ハンガー

・洋服ブラシ

・靴べら

・文房具

・電池

・時計

・灰皿

持ち帰ったら、警察への被害届も

 それでは、持ち帰りNGのものを利用客が故意、または誤って持ち帰ってしまった場合、ホテル側はどのように対処しているのでしょうか。

「客室の電化製品などがなくなっていた場合、まず電話などでお客様に返却要請をします。それでも返ってこなかった場合は、ご自宅に請求書を送付したり、警察に被害届を出したりするケースもあります」

 一方、食器類やタオルなど、破損や買い替えの発生が想定されている備品は、持ち帰られて紛失した場合でも運営費として処理され、返却や代金を求めないことも。

「特にタオルなどのリネン類は、あらかじめロスが想定されていることが多くあります。これらはリース品であることが多く、紛失や破棄も含めて契約していることがあるのです。しかし、基本的には再利用が前提なので、持ち帰るのはご遠慮いただくようお願いしています」

 ホテルの備品類は資産の一部であり、無断で持ち帰る行為は、ホテル側からすれば盗難に遭うのと同じこと。最低限のマナーを守って利用したいものです。

(オトナンサー編集部)