試合後のスタンドからブーイングを浴びたポステコグルー監督。プレーオフで勝利を掴み、サッカルーズを本大会へ導けるか。(C)Getty Images

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 オーストラリア代表のアンジェ・ポステコグルー監督が、タイ戦後の記者会見で怒りを露にした。
 
 ワールドカップ最終予選の最終節、本拠地でのタイ戦は2-1の辛勝に終わった。45本のシュートを撃ち、数多のチャンスを掴みながらもわずか2ゴール。待望された大量得点差での勝利を掴めなかった。
 
 今予選が始まった2年前からつねに批判に晒され、とりわけ先週木曜日の日本戦を0-2で落としてからの数日間は、容赦ないバッシングを浴びてきた。そしてこの日のホームスタジアムでは、勝利したにも関わらず地元サポーターからの大ブーイング……。
 
 不機嫌な表情で試合後の記者会見場に登場した指揮官は、「予選をどう総括するか?」との報道陣の質問を受け、一気にこうまくし立てたのだ。
 
「この2年間というもの、私はここに座りながら、ずっとフラストレーションを感じてきた。チームや選手たちに向けて、ゴミのような批判ばかりが投げつけられたからね。選手たちは予選を通じて、信じられないほど素晴らしかった。ワールドカップ予選とはかくも厳しい戦いなんだ。その10試合の中で我々が喫した黒星はたったのひとつ。全試合で全力を尽くしたし、選手たちは私の要求通りに戦ってくれたよ」
 
 タイ戦については「ツキに見放された」と俯き、「45本のシュート、そのうち20本はボックス内のもので、3本がポストを叩き、ひとつはゴールライン上でクリアされた。ここまで圧倒的なら報われて然りだが、今日はそうはならなかった」とコメント。最後に「私の言いたいことが分かるか?」と記者に逆質問するなど、会見場には後味の悪さが残った。
 
 ファンやメディアの信頼を勝ち得ていないサッカルーズ(代表チームの愛称)。サウジアラビアが日本を1-0で下したため3位となり、グループA3位のシリアとプレーオフを戦うこととなった。ピッチ内外に火種を抱えたまま、運命の2連戦に臨む。