日本戦に出場できなかった司令塔ムーイ(左)が攻撃を牽引したが……。ボスニッチ氏は「チームの完成度が低い」と吐き捨てた。(C)Getty Images

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 45本のシュートを撃ちながらわずか2得点しか挙げられず、大量得点差での勝利が望まれたタイ戦を2-1で終えたオーストラリア代表。サウジアラビア対日本戦で前者が勝利すれば、得失点差の関係で3位が確定し、プレーオフを戦わなければならない。
 
 サッカルーズ(代表チームの愛称)のOBで、チームをこよなく愛するレジェンドがマーク・ボスニッチ氏だ。かつてマンチェスター・ユナイテッドやチェルシー、アストン・ビラで活躍した守護神は現在、『FOX SPORTS』の解説者として人気を博している。
 
 そのタイ戦後のゲームインプレッションが、きわめて辛辣だった。
 
「目の前でプレーしていたのは、いったい何か月前に発足したチームだ? それこそ8、9か月前に産声を上げ、誰がどのポジションでどうプレーすべきかを考えながらプレーしているようで、いまだ完成には程遠い内容だった。たしかにポストに嫌われるなど運に見放された面はあるが、日本戦もタイ戦も勝利するための万全の策を施していない! アンジェ(ポステコグルー監督)は『すべてはワールドカップで結果を残すため』と言うが、それは予選を突破してから取り組めばいいだろう。これはまだ予選なんだ! まるでラボ(研究室)のようにいろんな選手を試している場合ではない」
 
 サウジアラビアが日本戦で引き分け以下の結果に終われば、4大会連続のワールドカップ出場が決まる。だからといって看過できない問題だと、伝説のGKは指摘する。
 
「信念があるのはいいが、戦術的な柔軟性がなさすぎる。私はアンジェに何度か『プランBやプランCを用意したほうがいいのでは?』と問うたが、彼は『必要ない。プランAの質を上げるのみだ』といつも言う。今日も見ただろ。もうあの3バックシステムだけじゃ無理があるんだ。相手の脅威となり得ない。選手たちは不安を隠し切れないし、遅かれ早かれ不満の声が上がるだろう。もしプレーオフに回るなら、懐疑的にならざるを得ない」
 
 サッカルーズを愛するがゆえの厳しい意見。最後は「オーストラリア・サッカー界の将来を考えると不安でしょうがない」と漏らした。はたして、ポステコグルー監督と代表チームの運命やいかに!? オーストラリア国民が、サウジ対日本戦を凝視している。