台湾政府・行政院の林全院長が4日、辞任を表明した。後任は人気の高い民進党政治家の頼清徳台南市長とされるが、ネット世論では反発の声が強い。写真は蔡氏の総統就任式。台湾総統府公式サイトより。

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台湾政府・行政院の林全(リン・チュエン)院長(首相)が4日、辞任することを表明した。蔡英文(ツァイ・インウェン)総統も辞意を受け入れた。後任は人気の高い民進党政治家の頼清徳(ライ・チンダー)台南市長とされる。蔡英文政権として支持率向上の狙いがあると見られるが、ネット世論では反発の声が強い。

蔡英文政権の発足は2016年5月20日だった。林全首相は「暫定的にお手伝いする」として就任を受諾した。その後、総裁選に圧勝して発足した蔡英文政権は政策実現のスピード感のなさなどから支持率が大幅低下。17年5月には支持率が28%と、就任1年目として1996年以降に直接投票で選ばれた歴代総統として最低に落ち込むという調査結果も発表された。

台湾メディアの自由時報は4日、頼市長の首相就任は、2018年の統一地方選に向けての政権の支持率向上の狙いがあるとの見方を示した。頼市長は高雄市の陳菊(チェン・ジュー)市長と並んで、台湾における政治家の好感度調査では、常に上位にランクインする存在だ。

しかし4日付の台湾メディア・聯合新聞網によると、頼市長の首相就任には厳しい声が集中している。すでに7月の時点で頼市長の首相就任の観測が出ていたが、頼市長本人も総統府も否定していただけに、反発が大きいようだ。

インターネット上では、「よい発言をしていた人だが、しっかりやって、やりとげたのか」「裏切られた感じだ」「市長には失望した」などの書き込みが相次いでいる。

聯合新聞が上記記事に付け加えた読者の意見調査では、日本時間5日午前9時50分現在、頼市長の首相就任について「支持しない」が5970件、「支持する」が919件の状態だ。蔡英文政権の思惑とは裏腹に、台湾政治の混迷はさらに深まりそうな情勢だ。(翻訳・編集/如月隼人)