「全行程見える化」のイメージと効率化達成のグラフ表示(写真: クボタの発表資料より)

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 フジタは5日、岐阜県の道路建設工事においてIoTを活用した「全行程見える化」を実現したことを発表した。土工現場における「機械」・「人」・「測量」のデータを一元化することで、従来比約15%の生産性向上を達成したという。

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 ダンプトラックなどの「機械」や工事管理者などの「人」、三次元データなどの「測量」に関する施工情報をクラウドサービスに集約し、各々の現場担当者がリアルタイムで情報共有できるシステムが構築されたことで、各現場間のスムーズな連携が実現した。ダンプトラックなどの建機の効率的な配置も可能になり、オペレーターからは進捗状態や天候に応じた配置変更の提案がされるようになったという。

 これまで土工現場におけるIoTはドローンによる三次元測定など、各作業内においては部分的に活用されてきたが、工事全体における連携までは進んでいなかった。今回は各建機に3Dマシンガイダンスを搭載し、各オペレーターがカメラや運行管理システムを通じて建機を監視することで、作業計画の柔軟な変更が可能になったという。建機の位置が即時表示されることでオペレーター同士が確認し合えるようになったことも大きい。

 土工現場におけるIT活用に関しては、大手建機メーカーであるコマツの取り組みが注目されてきた。工事の生産性を高めるために15年より「スマートコンストラクション」と銘打ったソリューションビジネスを展開。建機のみならずプロセスに関わる「人」や「土」に関する情報も見える化を進めてきた。現在、IoTの技術は飛躍的進歩を遂げているため、建機メーカーのみならず建設現場全体を統括する建設会社もIT活用による効率化に注力している。

 フジタは2月には改良型遠隔ロボットを開発するなど、無人化施工オペレーターも育成している。これは一刻を争う災害復旧に対応できる無人化ロボットとして、一般の建設機械に装着されたものである。技術的にもモニタ遠隔操作など今件に通じる技術が利用され、即応性に優れた技術が生かされている。今後も更なる施工技術向上を目的に、操作系の自立制御やAIの付加など技術開発を継続的に進めていくという。