口座残高で発覚(画像は『EWN 2017年8月31日付「SIU to investigate WSU student after R14m bungle」』のスクリーンショット)

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南アフリカ政府が苦学生を援助する「南アフリカ奨学金制度(National Student Financial Aid Scheme、以下NSFAS)」の2017年度予算は、総額約150億ランド(約1270億円)である。今年6月、ある女子大生が手違いにより1400万ランド(約1億2000万円)もの奨学金を手にした。しかし彼女はこれを報告することなく約2か月間、パーティ三昧の日々を送っていたことが発覚し物議を醸している。『News24』など複数のメディアが伝えた。

とんでもない大金を受け取ったのは、東ケープ州イーストロンドンにあるウォルター・シスル大学の2年生シボンギレ・マニ(27歳)である。6月1日、本来ならば月に1400ランド(約1万1700円)入金されるはずの口座に約1億2000万円ものお金が振り込まれていることに気付いた。

各学生は「学生カード」を使ってお金が振り込まれた個人口座から書籍や食事を購入する仕組みになっているが、マニの生活はこの日から一変する。彼女が散財したのは一日9万円超にもなり、1本6000円のウイスキー、自分や友達用に最新のiPhone7、ブランド衣類などを次々と購入し、ビヨンセを目指してスター気取りの生活を送った。

また以前はコーンロウと呼ばれる編み上げのヘアスタイルだったマニは、急に3000ランド(約2万5000円)もするソバージュ系のウィッグを着用するようになり、友人の誕生日のためにサプライズパーティを開いたり、7月にはイベント参加のためにわざわざ飛行機でダーバンまで飛んでいた。

しかし急に羽振りが良くなったマニを、南アフリカ学生団体組織(South African Students Congress、SASCO)の学生らが不審に思い始める。マニの詐欺行為が決定的となったのは、ある学生がマニと行ったスーパーのレシートに印字された口座残高を目にした時だった。そこに記された“1360万ランド”を上回る莫大な金額に驚いたこの学生は、すぐNSFASに問い合わせた。マニの口座は8月13日に凍結されたが、それまでの73日間でなんと81万8000ランド(約700万円)を使い込んでいた。

通常「学生カード」に送金されたお金は大学が指定した場所でのみ使用できるという。しかしマニがなぜ700万円もの現金を手に入れることができたのかについては、現在調査中だという。これについて地元紙『Daily Dispatch』は、学生の都合に合わせて援助資金を換金してくれる店が存在することを指摘している。

同大学の3500名の学生にも今年6月、奨学金が振り込まれているが、事件発覚後マニはFacebookに「悪いのは私ではないわ。NSFASが間違って大金を送金したの。それがたまたま私の口座だったということよ」と投稿し、多くの学生の怒りを買っている。今後マニが使い込んだ奨学金の返済を求められるのは必須とみられており、カード会社は法的措置をとることを検討しているという。

手違いで自分の口座に大金が振り込まれていたら、どうするであろうか? アイルランドでは2013年、シングルマザーが10日間で300万円ほどを使い込み窃盗罪で逮捕されている。このお金も銀行のミスにより彼女の口座に振り込まれたものだった。

画像は『EWN 2017年8月31日付「SIU to investigate WSU student after R14m bungle」』『News24 2017年9月4日付「‘Show your R14m smile’- students to WSU student」(Lulama Zenzile, Netwerk24)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)