フランス・パリにある新聞社のオフィスで働くスタッフら(2014年12月17日撮影、本文とは関係ありません)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】(更新)欧州人権裁判所(ECHR)は5日、勤務中に送信した私用メッセージを理由に解雇されたのは不当だとするルーマニア人男性の訴えを支持する判断を示した。職場におけるプライバシーという問題で広範な影響を及ぼした先の判例を覆す形となった。

 原告のボグダン・ミハイ・バーブレスク(Bogdan Mihai Barbulescu)氏(38)は、勤務中にヤフー(Yahoo!)のメッセージシステムを利用して私用メッセージを送信したことを理由に2006年に解雇されたのは、プライバシー侵害に当たると訴えていた。

 ソフトウエアエンジニアのバーブレスク氏はクライアントと連絡を取り合う際に、ヤフーのメールシステムの使用を義務付けられていた一方、同時に婚約者や兄弟ともチャットをしていたことが発覚し、解雇された。

 バーブレスク氏は、自身の健康や性生活に関する詳細を含むメッセージが監視されていたことによって、雇用主がプライバシー権を侵害したと主張。

 これに対しECHRは昨年1月、「雇用主が従業員らが勤務時間中に業務を完遂していることを確認したいと考えるのは、不当とはみなし難い」という判断を出した。

 だがバーブレスク氏は、17人の裁判官で構成される大法廷での審理を請求。大法廷はこれを受理し、改めて審理していた。

 そして今回、大法廷の裁判官らは、原告の上司およびルーマニアの裁判所が「原告の私生活と私信を尊重する権利を適切に保護しなかった」という判断を下した。
【翻訳編集】AFPBB News