中国・丹東市にある北朝鮮への石油パイプライン関連施設(資料写真)=(聯合ニュース)

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【ソウル聯合ニュース】北朝鮮が6回目の核実験を行ったことを受け、北朝鮮への石油の輸出禁止が実質的に北朝鮮への圧力の最大の切り札として浮上している。

 国連安全保障理事会で北朝鮮に対する新たな制裁決議案の11日の採決を目指す米国は、決議案に北朝鮮への石油禁輸を盛り込む方針とされる。

 外交消息筋は5日、「北の核実験の重要性、残りの制裁手段が多くない状況などから、今回の安保理制裁決議の議論で石油問題を扱わざるを得ない」と述べた。

 韓国政府も米国と同様の立場だと伝えられる。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は4日夜、ロシアのプーチン大統領との電話会談で、北朝鮮への石油禁輸を国連安保理で真剣に検討する考えを明らかにした。

 北朝鮮への石油禁輸は、効果が短期間で表れ、決定的であるという面で北朝鮮の資金源を断つためのほかの経済制裁とは異なる。北朝鮮の原油備蓄規模がどの程度なのか具体的に明らかになっていないが、石油禁輸は北朝鮮の国家経済運営に甚大な打撃を与えると予想される。

 このため、北朝鮮を非核化に向けた対話の場に引き出す代表的手段の一つとして石油禁輸が取り上げられてきたが、中国とロシアの同意なしには不可能だという点で、実施を即決することはできない状態だ。

 北朝鮮は中国から年間約100万トン(有償・無償半分ずつと推定)、ロシアから年間約30万〜40万トンの石油を輸入しているとみられる。

 中朝関係に詳しい外交消息筋によると、中国政府は北朝鮮が6回目の核実験を行ったにもかかわらず、石油禁輸のような強力な対北朝鮮制裁は受け入れがたい雰囲気だと伝えた。

 そのため中国はロシアと連携し、北朝鮮への石油禁輸を安保理決議に盛り込むことに難色を示す可能性がある。

 一方で米国は石油禁輸に中国が反対した場合、北朝鮮と取引する第三国の企業に制裁を科す「セカンダリーボイコット」を本格的に検討する可能性がある。

 外交筋では、北朝鮮の石炭輸出に上限を設けた安保理の制裁決議のように、1次的に安保理決議で石油輸出の上限を設定した後、追加核実験などの挑発があった時には全面禁止するなどの落としどころを米中間で探るのではないかとの見方もある。

 北朝鮮による本土への脅威を現実として認識し始めた米国にも、次期指導部の人事が焦点の中国共産党第19回党大会(10月18日開幕)を控える中国にも、選択肢は多くないとみられる。このような状況で石油禁輸を巡り米中が合意点を見いだせるかは、北朝鮮問題を外交的に解決できるかを判断するバロメーターになるとの見方もある。