犬の理想体型について

飼い主さんから診察中によく愛犬の体重の事についてよく聞かれます。

「痩せすぎ?太り過ぎ?」気にしている飼い主さんは多いと思います。ではどのような体型が理想なのでしょうか。

BCS(ボディコンディションスコア)

体重の他に愛犬の体型を知る為によく使われるのがボディコンディションスコアと呼ばれる指標です。ポイントは肋骨と上から見た腰のくびれです。5段階あり、3が理想体型です。

BCS 1(やせすぎ)

肋骨が脂肪に覆われず、容易に触ることができます。触ると肋骨と肋骨の間に指が入りゴツゴツとした感触がします。

腰のくびれも脂肪がない為に骨が浮き上り、肋骨の形や腰骨の出っ張りが目立ちます。

ここまで痩せると、脱水や栄養不良から目が落ちくぼんでげっそりとした表情となり、立っているのもやっとの状態です。

BCS 2(やせ気味)

肋骨がごく薄い脂肪に覆われており、容易に触ることができます。

スムースの短毛のワンちゃんなら見た目で肋骨の位置がわかりますが、長毛のワンちゃんだと触ってみないと解りにくいと思います。体を触ってみて、ゴツゴツとした肋骨が指にあたります。

腰のくびれも砂時計のような形になり、肋骨から腰にかけて細くなっています。普段は解りにくくシャンプーなどで水に濡らし、その体型に気づく飼い主さんが多いです。

BCS 3(理想体型)

肋骨が薄い脂肪で覆われ、容易に触る事が出来ます。見た目には肋骨1本1本の骨の位置は解りませんが、全体的な形は解ります。

腰骨も薄い脂肪に覆われ、なだらかな輪郭をしており上から見ると腹部にへこみがあり腰に適度なくびれがあります。

BCS 4(太り気味)

肋骨は脂肪に覆われ、触ることは難しくなります。見た目には全く肋骨位置は解りません。腰骨はやや厚みがあり、骨格はかろうじて触ることができます。

腰のくびれも腹部のへこみや上から見た腰のくびれはほとんどなく、背面はわずかに横に広がっています。

頭と首のくびれもないので首の周りの脂肪が掴めます。これぐらいになると運動を嫌がるようになり、少し動くと息が荒くなります。

BCS 5(太り過ぎ)

肋骨は厚い脂肪に覆われ触ることは非常に難しくなります。

肋骨の位置は全く解らず、腰骨も厚みがあり、骨格に触ることは非常に難しくなります。体型も首から腰にかけてくびれは全くありません。

運動を嫌がり、歩くのもゆっくりになり少しの間立っているだけで息が荒くなりすぐに座ってしまいます。

犬の肥満は万病のもと

肥満は多くの病気の原因や悪化させる原因となります。糖尿病や心臓病。肝臓などの病気もおこりやすくなります。

関節への負担も大きくなることから、例えば腰や首のヘルニアになり歩く事が困難になります。

一度太ってしまうと、人と同じで痩せる事は困難です。運動で痩せる事も出来ますが、無理な運動は関節を痛めます。心臓が悪い子に運動させる事は命の危険もあるので無理はしないようにして下さい。

1番は食事制限です。

いつも食べていたフードをいきなり減らすのではなく、ダイエットフードに変更してみたりいつものご飯を少し減らし、その分野菜などでカサ増ししてあげるとワンちゃんの負担も減ります。
その際は、わんちゃんに食べさてもいいと言われている野菜にしてくださいね。

いつものおやつを一本減らすなど、少しの心がけで体型は維持出来ます。

太ってしまっても、いきなり痩せさせる為に運動したり食事制限したりする事はワンちゃんに負担をかけてしまいます。ゆっくり時間をかけて理想体型を目指しましょう。

最後に

よくこの犬種は平均何キロと書いている事があります。でもそれは平均であって、愛犬の理想体重ではありません。

同じ犬種でも、大きさはみんな同じではありません。大きい子も小さい子もいるので、体重だけで判断しないで下さい。

特に長毛のワンちゃんは毛がふわっとしているので痩せている事に気がついていない飼い主さんが多くいます。体を触ってみて、肋骨の触り具合や上から見た腰のくびれをみて下さい。

よく解らなければ、私達動物病院のスタッフに聞いて下さい。
健康的な理想体型を維持し、いつまでも愛犬が元気で長生きできるよう頑張りましょう。


(獣医師監修:加藤桂子先生)