5日、韓国メディアによると、朝鮮半島をめぐる緊張が高まっているにもかかわらず、ドナルド・トランプ米大統領は韓国との同盟を強化することはおろか、韓国政府に圧力をかけている。これに対し、米国内でも批判の声が高まっている。写真はトランプ大統領。

写真拡大

2017年9月5日、韓国・国民日報によると、北朝鮮が核実験を強行し、朝鮮半島をめぐる緊張が高まっているにもかかわらず、ドナルド・トランプ米大統領は韓国との同盟を強化することはおろか、韓国政府に圧力をかけている。米韓自由貿易協定(FTA)の破棄に言及したり、「韓国政府の対北朝鮮政策が融和政策に偏っている」と公に批判したことが代表的で、米国内でもこれに対する批判の声が高まっている。

ワシントン・ポストは3日(現地時間)、社説で「北朝鮮が6回目の核実験を強行し、水爆実験に成功したと主張している中、トランプ大統領が韓国政府を批判し、米韓FTAの破棄に言及して金正恩(キム・ジョンウン)にプレゼントを渡した」と指摘した。トロイ・スタンガロン米韓経済研究所(KEI)研究院も、ウォール・ストリート・ジャーナルとのインタビューで「トランプ政府が一方的に米韓FTAを破棄すれば、韓国は米国を同盟と認めないだろう」とし、「トランプ大統領は米国の敵国よりも同盟国に対する扱いがひどい」と批判した。

また、ロバート・アインホーン元米国務省不拡散・軍縮担当特別顧問も「トランプ大統領の韓国批判は間違った認識」とし、「文在寅(ムン・ジェイン)大統領は米国の『最大限の圧力と関与』という対北朝鮮政策を積極的に支持してきた上、文大統領のこれまでの行動は全く融和的でない」と指摘した、とニューヨーク・タイムズが報じた。さらに、同紙は「トランプ大統領の韓国政府に向けた批判は米韓FTAをめぐる論争に対する不満から出たもの」とし、「前任者らと違い、貿易と安保の話題を結びつけることによって自らを窮地に立たせている」と分析した。現地の専門家らも「トランプ大統領が安保政策を貿易政策に利用し、大統領選挙時のポピュリズム公約を実現しようとするのは危険だ」と口をそろえている。

一方、米国の政財界からの反発も強まっている。共和党の重鎮上院議員らは次々に米韓FTAの破棄に反対の意を示した。米韓FTAを破棄すれば両国関係に修復が難しい“亀裂”が生じることが明らかである状況で、トランプ大統領が交渉用の脅迫をしたのではないかとの分析も出ている。

このほか、ワシントン・ポストはトランプ大統領が韓国で「変わり者」として扱われていることも報じている。同紙は「韓国人たちはトランプ大統領について、非理性的なパートナーであり、物事をより複雑にしていると考えている」と伝えた。

この報道に、韓国のネットユーザーからは「トランプ大統領は絶対に韓国を同盟と考えていない。韓国は必ず、自ら国を守れる力をつけなければならない」「絶対に米国を信じてはいけない。自国の利益のためならどの国にでも韓国を売ってしまうだろう」「武器開発をしてこなかったツケが回ってきたようだ」「そろそろ韓国も核開発をしなければならない。自主国防をして米国にも中国にもばかにされないように国防力を育てよう」「内部の敵は金正恩より何倍も恐ろしい」などのコメントが寄せられ、危機感を抱いている様子がうかがえる。

また、「米メディアは韓国メディアより数億倍まともだ」「韓国メディアが絶対に書かない、いや書けない内容の記事」など大統領を批判する記事を書く米メディアを称賛する声も寄せられている。

そのほか「金正恩は計画に合わせて、トランプ大統領は気分に合わせて行動する」と分析する声や、「トランプ大統領の韓国に対する悪い認識は安倍首相が植え付けたのでは?」と推測する声もみられた。(翻訳・編集/堂本)