韓国の英雄FWが大一番を前に警鐘 「いつもW杯に出場できるとは限らない」

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2002年日韓大会でベスト4に貢献したアン・ジョンファン氏が語る

 韓国代表は9大会連続のワールドカップ(W杯)出場権を懸けて、9月5日にロシアW杯アジア最終予選の最終戦、敵地ウズベキスタン戦に挑む。

 現在グループAで2位につける韓国だが、4位転落の可能性もあり、背水の陣となっている。そんな状況のなか、韓国の英雄FWアン・ジョンファン氏は「韓国代表は過渡期にある」と語り、W杯出場記録が途切れる可能性もあると言及した。アジアサッカー連盟のインタビューで語っている。

 グループAはすでにイランの1位突破が決定し、勝ち点14で2位の韓国を勝ち点2差で3位シリアと4位ウズベキスタンが追い、勝ち点9の5位中国もプレーオフに回る3位浮上の可能性を残すなど、混戦模様となっている。

 W杯出場をかけた大一番を迎える韓国代表に対して、同国の元エースであるアン・ジョンファン氏は「8大会連続出場国はそう多くない」と母国の功績を誇った一方、「今の代表チームは過渡期にあると思っている」と現状を分析。韓国サッカー史のなかで、難しい時期に直面していることを示唆した。

 アン・ジョンファン氏は2002年日韓W杯に出場し、スーパーサブ的な役割を担うと、16強イタリア戦では延長後半に決勝弾を叩き込むなど活躍。ベスト4進出に大きく貢献し、国民的な人気を得た。以降はペルージャをはじめ、清水エスパルスや横浜F・マリノスでもプレーしている。国民の期待を一身に背負った経験を持つなか、「2002年以降、人々はW杯出場が当たり前だと思っているが、いつもW杯に出場できるとは限らない」と警鐘を鳴らし、韓国代表の連続出場記録が途切れる可能性もあると見ている。

かつては「他のアジア諸国より万全の準備」

 これまで韓国代表は“アジアの虎”として恐れられ、W杯連続出場を続けることで確固たる地位を築いてきた。アン・ジョンファン氏は「これまで8大会連続出場を成し遂げられた要因は、他のアジア諸国より万全の準備をしたからに他ならない」と、高い“準備力”がベースにあったと振り返る。

 しかし現在、韓国代表がロシア行きの切符を逃す危機に直面するなか、「我々は常にトップレベルにいることはできないし、韓国を上回る欧州や南米の国々が予選落ちすることもある」と最悪のシナリオも想定しているようだ。

 もっとも歴史を紐解き、「ピッチ上での選手の努力と韓国国民のサポートが、ワールドカップ出場という結果をもたらしてきた」と、ウズベキスタン戦での一致団結を求めるかのようなコメントも残している。

 8月31日の本拠地イラン戦(0-0)後、選手がホームサポーターの歓声や芝の悪さを苦戦の原因に挙げ、国内でバッシングを浴びるなど現在の代表チームは大きく揺れているが、韓国の英雄は母国の奮起を願ってやまないようだ。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images