2017年8月の大幅改良により、スバル・レヴォーグとWRX S4には「アイサイト・ツーリングアシスト」と呼ばれる新機能を与えられました。

その機能とは、0〜120km/hの範囲において、先行車(設定速度)に合わせた加減速と車線中央維持ステアリングアシストという自動運転につながる機能であり、実質的に日本の高速道路における全車速での運転アシストを実現しています。

その「アイサイト・ツーリングアシスト」を、ついに公道で体験することができました。

すでに、日本自動車研究所のテストコースにおいて公道では試せないようなシチュエーションでも先行車に追従するステアリングアシスト機能など革新的なツーリングアシストの性能は確認していますが、リアルワールドでの仕上がりが、なにより重要なのは言うまでもありません。

コースは東京タワーを出発して、芝公園インターから首都高に乗り、湾岸線で千葉方面まで進んだ後に、引き返してくるという約1時間の道のり。平日昼間ということもあり、渋滞あり、割り込みありとテストコースとは異なる厳しい環境で、アイサイト・ツーリングアシストの乗り味を確認することができました。

今回の大幅商品改良では、アイサイト・ツーリングアシストの採用だけでなく、ドアガラスの板厚アップなどにより静粛性を高めているのも特徴です。

そして、こうした進化はアイサイトのレベルアップと密接に関連しています。アイサイト・ツーリングアシストはステアリングを握っている必要はあるものの、高速道路の単一車線においては「ほぼ自動運転」といえるほどドライバーは操作をすることがありません。

スバルによれば高速道路走行中にアクセル・ブレーキの操作時間が96%減になったというデータもあるそうですが、実際アイサイト・ツーリングアシストが働いている状況ではアクセルとブレーキの操作はほぼ不要。アッと思うような割り込みでも0.2G程度のブレーキングでしっかりと対応しますし、先行車がいなくなれば指定速度までスパッと加速するのでストレスも溜まりません。

むしろ、右足の置き場としてフットレストが欲しいと思ってしまうほど(実際にはブレーキを踏めるように待機しておく必要がありますが)。一方でステアリングアシストについては、キツめのコーナーではキャンセルされることもありますが、首都高でも7割程度はアシストしている印象です。

そうしたドライビングアシストのおかげでドライバーがリラックスできると気になってくるのは、ドアミラーの風切音など走行ノイズです。とくにレヴォーグの初期モデルでは高速走行でのノイズは気になるものでした。それが、最新モデルではほとんど気にならないレベルまで静粛性が向上しているのが確認できました。

唯一気になるのはタイヤ由来のロードノイズくらいでしょうか。とくにWRX S4はダンロップのスポーツ系タイヤを履いているので仕方がない面もありますが、もっとコンフォート寄りのタイヤを選べば、さらに快適なツーリングが楽しめそうです。

とはいえ、スバルがレヴォーグやWRX S4において目指しているのは自動運転技術による快適性だけはありません。ドライバーズカーとしての運転する愉しさも追求しています。とくにクルマへの信頼感を高めるハンドリングのためにはワイドなスポーツタイヤというのは欠かせない存在ともいえます。そうした部分での仕上がりは、クローズドコースでの試乗にて確認済み。

ドライビングの愉しさと運転支援システムによるリアルワールドでの安心感、その両面で高いレベルに仕上がっている最新のレヴォーグとWRX S4。スバル史上最高といえる「どこまでも走って行きたくなる」グランドツーリング性能を手に入れたといえそうです。

(写真提供:SUBARU 文:山本晋也)

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