暑い日差しと線香花火のフォトモンタージュ

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がんばってきたあなたへ贈るトイアンナの「生きづらさ」診療所 70
著/トイアンナ

こんにちは、トイアンナです。愛情深い女性からよく、以下のようなご相談をいただきます。

「彼が仕事でウツになった。私は何もできなくてつらい」
「親子関係に彼が悩んでいるみたい。結婚しているわけでもないのに私が口出しするのも差し出がましいけれど、苦しむ彼を前に何もできないのはしんどい」
「奥さんのモラハラに苦しんでいるみたい。けれど私は立場上、奥さんの前には出られない」


耐えている彼の前で、何もできないってしんどいですよね

目の前で苦しんでいる人がいて、しかもそれが愛する人だったら。その苦しみはいかばかりでしょう。私も持病を持つ方と付き合ったことがありますが、具合が悪くなるたびに何かできることはないかと右往左往した挙句、何もできない自分が嫌いでたまりませんでした。むしろ慌てる自分こそ彼を不安にさせているのではないか、私がいない方が、彼は治療へ専念できたんじゃないか……と。

人間関係に彼が苦しむときも、似たような悲しみを味わうでしょう。あなたが介入できない彼自身の親子関係、夫婦関係。あなたが出ていっても邪魔になるだけとは分かっているけれど、何もできない自分が無能に見えてくる。

「男たるもの、悩みを口に出すのはカッコ悪い」とジェンダーロールに縛られて、相談すらしてもらえないこともあるでしょう。唇をぎゅっと噛みしめた「大丈夫」が、ちっとも大丈夫なんかじゃないってことは見てわかるのに。

彼にとっては、あなたの存在こそがともしび

けれど、です。あなたがいなかったら、彼はどうなっていたでしょう。「大丈夫」と強がる姿を見せる人すらいなかったら、彼はきっととっくに、折れてしまっていたかもしれません。あなたの存在こそが彼を崖っぷちで支えているのです。

男性は特に「ただ側にいてくれる」ことを愛情表現と受け取りやすいもの。「愛してる」の言葉やプレゼントがなくても、同じ空間にいてくれることが嬉しいのです。そして彼は「誰でもいいから同じ場所にいて」なんて思っていません。心を許した一握りのパートナーとして、あなたにそばにいてほしいのです。

彼に立ちはだかる試練は、決してささいなものではないでしょう。最後は敗北するかもしれません。それでもあなたがいてくれるから、その敗北も乗り越えられる試練になるのです。

トイアンナとは?
人気コラムニスト, ライター。ブログ『トイアンナのぐだぐだ』をはじめ、人の生きざまを分析する文章でファンを獲得し月間50万PVを記録。
http://toianna.hatenablog.com/