9月3日、北朝鮮による6回目の核実験強行に、NSCを開く韓国の文在寅大統領(Getty Images)

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 文在寅・韓国大統領は4日、北朝鮮の6回目の核実験に関して「国際平和と安全に対する深刻な挑戦」と強く糾弾した。同日、安倍晋三首相との電話会談で「国際社会と協力し、今までとは次元の違う北朝鮮が痛感する強力かつ実質的な対応措置が必要」と述べ、日米韓協力による制裁・圧力と同時に強力な国連安保理制裁決議を推進することで、両首脳の意見は一致した。

文大統領、「対話」路線から一変

 文大統領は北朝鮮の核実験直後に開かれた国家安全保障会議(NSC)を主宰し、「韓国軍の打撃能力を示せ」と指示。国防部は4日、北朝鮮の主要核実験施設に対する攻撃を想定したミサイル発射訓練を実施し、核による挑発への警告メッセージを発した。

 文大統領は以前まで「北朝鮮との平和的な対話」を固守していたが、今回の核実験で、超えてはならない線(レッドライン)であったことを強調し、軍事的に強硬姿勢を示した。また、高高度防衛ミサイル(THAAD)に続く米国からの核推進空母(戦術核兵器)などの戦略資産の導入に触れ、軍事的圧力を最高レベルに上げることも強調した。

 国防部は4日、米韓が北朝鮮をけん制するため、米軍原子力空母や戦略爆撃機の朝鮮半島沖への派遣について協議した。

 また、有事の際の金正恩朝鮮労働党委員長を暗殺する作戦についても軍部で言及があった。宋永武・国防部長官は4日、国会の会議で、金正恩氏をターゲットにした「斬首作戦」について、今年12月1日付で部隊を創設し、戦力化させるとした。

原油禁輸が最優先課題

  韓国政府関係者は、文大統領が安倍首相との通話会談で言及した「実質的な措置」として中国、ロシアからの原油禁輸を第1に取り上げている。特に、4日に国連安全保障理事会で議論される新たな制裁決議では原油禁輸が追加されると予想されるだけに、北朝鮮の年間原油輸入の9割を占める中国の反応に注目が集まる。

(翻訳編集・齊潤)