北朝鮮の水爆とみられる核実験の強行で朝鮮半島の情勢が切迫してきた。

安倍首相はトランプ米大統領と3日(2017年9月)夜、2度にわたり電話会談し、「これまでにない強い圧力をかけていく」との認識で一致したという。そこで番組では、北朝鮮の核実験に対する強い圧力とは何か、アメリカの軍事行動はあるのか、各国の反応を追った。

トランプ米大統領は3日、報道陣から「北朝鮮への攻撃はあるのか?」と問われ、「今にわかる」と答えた。ところがマティス国防長官が4日未明(日本時間)、次のような発言をした。「グアムを含むアメリカの領土と同盟国に対しての脅威には効果的で圧倒的な大規模な軍事対応を行う。我々は北朝鮮を完全に消滅させようとしている訳ではない。しかし、我々はそれを行う多くのオプションを持っている」

ゲスト出演した米議会・共和党の仕事をしていた経験のある中林美恵子・早大教授は「普段、マティス長官が強気の発言をする大統領の軌道修正役を買っていただけに、この発言は驚きをもって受け止められた」という。

またトランプ大統領はツイッターで「アメリカは北朝鮮と取引をするすべての国との貿易を止めることを検討している」と発言。これには「じゃ、中国との貿易を止められるのか、現実的ではない」といった反応の声が飛び出したという。

一方、韓国の反応について現地の西村香織記者によると、「北朝鮮との融和路線を唱えていた文在寅大統領が失望感をにじませた表現で最も強い報復案を指示した」という。その一つとして4日、日の出と共に韓国軍が北朝鮮の核実験場を想定して東の公海上にミサイルの発射訓練を行った。

最も注目される中国の反応だが、現地の山本志門記者によると、石炭や鉄鉱石、海産物など北朝鮮の3分の1を占める品目の輸入禁止を実施しており、さらに拡大する可能性はあるという。

中国は今年4月、北朝鮮が核実験を実施した場合は陸と海の両面で貿易をストップさせると警告していた。今回の実験強行で中国が国境の経済封鎖にまで踏み切れるかどうか。とくに最も効果的と言われる石油供給をストップできるのかどうか。

中国メディアには「石油を止めたら中国と北朝鮮が対立してしまう」という論評が出てており、「北朝鮮を追い込みすぎる制裁はしないという方針が今後も続く可能性が高い」と見ている。

日本政府はさらに強い圧力の一つとして国連安保理に北朝鮮への石油禁輸措置を提起する案を検討中との報道もある。中国による石油禁輸の動きが、今後の大きな注目点になりそうだ。

もし中国が動かなければ。アメリカの選択肢は狭まり、軍事行動の可能性も出てくる。