3日、英紙フィナンシャル・タイムズはこのほど、2013年にアフリカに100万人いた中国人の多くが、経済状況の悪化や中国人移民を狙った犯罪の増加により、帰国を選択していると伝えた。資料写真。

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2017年9月3日、中国メディアの参考消息網によると、英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)はこのほど、2013年にアフリカに100万人いた中国人の多くが、経済状況の悪化や中国人移民を狙った犯罪の増加により、帰国を選択していると伝えた。

中国南東沿海にある福建省の静かな漁村から数十人の村民とともにアフリカにやってきたウェン・ウェンユエンさん(33)は、ヨハネスブルグ近郊で5年間経営したスーパーマーケットを閉店し、今年帰国した。彼は近年、アフリカから帰国した数十万人の中国人労働者の1人であり、そうした人たちには民間企業家と国営企業の従業員が含まれる。

サハラ以南のアフリカの2016年の経済成長率は1.5%で、過去20年で最も低い。

過去4年間に石油に富んだアンゴラを離れ帰国した中国人は15万人に上ると推計されている。対外請負工事の全国組織である「中国対外承包工程商会」によると、アフリカへの移住者の大半が小規模な起業家であり、中国の国有企業で働く契約労働者の数は昨年、3万2000人減少し、23万3000人にまで落ち込んだ。

香港科技大学で、中国人のアフリカ移住をモニタリングしているバリー・サートマン氏は「アフリカ大陸全体で見れば、人数は減少している」とし「商品(コモディティー)価格の下落により、多くの中国人がビジネスを続けることが不可能になっている」と指摘する。

起業精神と移民の歴史で知られる福建人のアフリカ南部への移住は2000年代初頭に始まり、南アフリカの35万人を超える中国人の大多数を彼らが占めていると言われる。その結果、福建省の海から離れた村でさえ、南アフリカなまりの英語を話す人がいるほどだ。海外の労働者からの送金で建設された高層住宅がこうした村を変えてきた。だが2007年以降、南アフリカの景気が低迷し、帰国したトレーダーからは、中国の人民元に対する南アフリカランドの下落を非難する声が聞かれている。

もう一つの側面は、中国人移民を対象とした犯罪が増えたことだ。2004年に南アフリカで開いた衣料品店からの収入で5階建ての家を建てたというジュアン・マイフーさん(57)は「ほとんどが南アフリカから戻ってきた。なぜなら、混乱しているからだ」と話す。彼は昨年帰国した。

サートマン氏は「帰国者の苦情は、若者のアフリカ行きを妨げる要因になっている」と話す。帰国者が話すのは、経済、政治、文化におけるネガティブな情報が多いためだ。中国国内の賃金が上昇していることも、低技能労働者が移住へと向かう意欲を低減させている。

こうした傾向には例外もある。アナリストや現地からの情報によると、エチオピアやケニアなどの東アフリカ諸国では、中国からの移民数が増加しているという。

これらの地域は、中国のシルクロード経済圏構想「一帯一路」に含まれており、製造業とグリーンフィールド投資が増えている。

北京大学のアフリカ問題専門家、劉海方(リウ・ハイファン)氏は、アフリカへ向かう中国人の新しい傾向として「貿易業者や労働者にはならず、中国との産業協力がより緊密な国々にビジネスサービスを提供している」と語る。

中国では近年、住宅価格と結婚持参金が高騰しているため、若者の間で移住への意欲が依然として根強いという声もある。その目的地として浮上しているのが、ブラジルやアルゼンチンなどの南米だ。(翻訳・編集/柳川)