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アパート経営といえば、親から譲られた余裕のある土地などを有効活用するのが普通です。また少子化で空き家が問題になる中、アパート経営は難しくなる傾向にあるはずですが、どんな時代にも条件の良い物件は需要があるのです。「住む」ということに関しては、だれでも年齢分の経験値があります。基本的なポイントさえ押さえておけば、失敗の少ない投資先のひとつのはずなのです。

○こんな人はアパート経営による資産形成が可能!

賃貸住まいは、家賃として消費する一方で資産として残りません。家賃分を貯金したらどれほど資産が残るかと考えれば、暗澹(あんたん)とした気持ちになります。8万円程度の1ルームに10年暮らせば、約1,000万円消えていきます。逆に考えれば、家賃が不要、または少なくて済む人にとっては、その分資産ができるということになります。その資金の投資先の検討のひとつとしてアパート経営も考えてみましょう。新築マンションを購入する金額で、中古の収益物件を購入することは不可能ではないのです。では、どのような人の家賃が少ないのでしょうか。

・安価な社宅住まい

・正社員同士の共働き夫婦で総収入に対して住居費の比率が低い

・実家住まい、または実家の所有物件住まい

・海外勤務

・持ち家所有同士が結婚し、それまでの住まいを賃貸できる

上記の多くのケースは生活が膨らんでいると思います。世間並みの家賃を払ったつもりで資金を貯めれば、土地を所有していなくても不動産投資も夢ではないのです。

○どんな物件が良い?

■ 地元の物件が便利

なんといっても市場環境などがよくわかっている点が有利です。また管理も自分で行えば、経費削減となります。

■ 市場性か第一

駅に近い、環境が良い、ブランドエリアなど、状況が変化しても空室が生じない立地条件が何よりも大切です。

■ 現在満室

当面は価格メリットのある中古物件が無難です。現在満室の物件も売りに出されています。必ずしも現在満室だから安心というわけではありませんが、空室が続いているよりは安心でしょう。

■ 災害が少ないことも大切

地震・火災は一定程度保険でカバーできますが、それ以外の災害の可能性について、しっかり調査する必要があります。

■ 1室物件は要注意

マンションの一室を収益用に購入するケースはサラリーマンにとって扱いやすい対象で、我が家にも一時盛んにセールスの電話がかかってきました。ローン返済額とほぼ同等の賃料が得られ、完済後は年金代わりになるというのが通常の売り文句です。しかし、たったひとつの部屋の所有の場合、空室になればたちまち持ち出しです。入れ替え時は一時的に1か月空室になる可能性があります。よほど優良物件でもない限り数か月になる可能性もあります。リフォーム費用も必要で、リスクは大きい対象です。最低でも4室程度欲しいところです。

ある時、若い医師が所有する1ルーム物件についての相談を受けたことがあります。「所得税の節税になる」と勧められ購入したそうです。本人は勤務医のため、さほど収入は高くなく、果たして節税になるかどうかは疑問な上に、東京に勤務しているにも関わらず物件は全く関連のない地方のものでした。しかも収支表を見ると不自然な支出構成で、是正するとまったく節税にならないものでした。

■ 2階建ての物件の収益性が高い

3階建てになると杭などの補強工事金額がかさんだり、構造も重量化しコストアップになったりしています。2階建ての軽量鉄骨造が、一番安価で利回りが良いケースが多いと感じています。

○情報収集を始めよう

■ 地元の賃貸市場を調査

賃貸経営を考えている顧客は一様に、「近所は空室が多いので心配」と言います。しかし、どのようなケースが空室になっているかの詳細は把握していないのが実情です。それではきちんとしたアパート経営は望めません。周辺を自ら徹底調査してみてください。地元であれば休日のちょっとした時間で、ネット検索や不動産屋周り、実物調査などが可能なはずです。

■ 売り物件の調査

地元や自分が把握可能なエリアの賃貸物件の売り物件を調査します。多くは入居者ありとなっています。中古の入居者あり物件が最初の投資先としては無難です。意外に居住用のマンションを購入するのと同等の費用で購入できる賃貸物件も少なくないのです。

資産形成は楽をしていては、成果は上がりません。女性の社会進出も増えて共働きの家庭もますます増えるでしょう。これからの時代、「夫婦二人で働かないと……」とは、若い世代のよく口にする言葉ですが、二人で正社員として働けば、やはりかなりの余裕が生まれるはずです。

生活を広げずに資産形成に努めれば、老後の生活に余裕が生まれ、万一のリスク回避にもなります。不動産投資に限りませんが、住居費にお金をかけないで済む好条件を是非資産形成に生かしてください。好条件を持ち合わせていなくても、収益物件を購入し、その一部に自分が住むという選択肢もあります。残りの部分で収益を上げれば、住宅ローンの負担を軽減できます。軽減した分をまた資産形成にプールしていけばよいのです。

<著者プロフィール>

佐藤 章子一級建築士・ファイナンシャルプランナー(CFP(R)・一級FP技能士)。建設会社や住宅メーカーで設計・商品開発・不動産活用などに従事。2001年に住まいと暮らしのコンサルタント事務所を開業。技術面・経済面双方から住まいづくりをアドバイス。

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