メンディ(写真)ら、多くの選手を獲得したマンチェスター・Cだが、アーセナルからアレクシス・サンチェスを取り逃がすなど、100パーセント満足の補強ではなかった。 (C) Getty Images

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 9月1日に幕を閉じた欧州主要国の移籍市場。今夏も多くの噂がサッカー界を賑わせ、そして実際に選手やクラブの活発な動きが、ファンを驚かせたり、時に呆れさせたりもした。
 
 
 終わってみれば、好きなだけ金を使って思い通りに補強を進めたクラブ、現有戦力に信頼を置いて最低限の獲得に止めたクラブ、そして狙った選手をことごとく逃がしたクラブと、それぞれが明暗を分けることとなった。
 
 ここでは、クラブ別に今夏の移籍市場を振り返るが、興味が集中するのは、誰を獲得したのかということと同等、あるいはそれ以上に、幾ら使ったのか? といったところだろう。
 
 下に投資額の高いクラブを順に記したが、1位はマンチェスター・シティ。メンディ(←モナコ)、ウォーカー(←トッテナム)、エデルソン(←ベンフィカ)、ダニーロ(←レアル・マドリー)と守備の選手だけに200億円超を費やし、小国を上回る“防衛費”と表現されたほどだ。
 
 2位はパリ・サンジェルマン。言うまでもなくその投資額の大半は、ネイマール(←バルセロナ)ひとりに充てられたものである。モナコからレンタルで加入したキリアン・エムバペは来夏に1億8000万ユーロ(約230億円)で買い取ることが決まっており、今夏、実質的に最も高額な買い物をしたクラブということになる。
 
 ミランが4位に入ったのは、近年の移籍市場では新鮮な光景である。中国資本への株式譲渡で多額の補強費を得たことで一気に攻勢に出、11人の主力級選手を獲得。なかでも、イタリア代表の守備の要でもあるボヌッチをユベントスから獲得したことは、カルチョの新たな時代を感じさせる事象だった。
 
 バルセロナはネイマールを失い、その穴埋めに奔走したが、他クラブから足元を見られる状態となり、20歳のウスマンヌ・デンベレを獲得するために、ドルトムントに1億500万ユーロ(約134億4000万円)を支払うことを余儀なくされた。
 
 一方、彼らの宿敵R・マドリーの支出は全体の32位となる4650万ユーロ(約59億5000万円)。これは戦力の充実ぶりによるものであるが、ダニ・セバジョス(←ベティス)、テオ・ヘルナンデス(←アトレティコ・マドリー)ら、必要な補強もしっかり果たしている。
 
 モナコは1億ユーロ超を費やして10位にランクイン。育成型のチームとしては、思い切った支出だが、これは昨シーズン躍進を遂げたチームの主力を多く引き抜かれたことが原因であるのは言うまでもないだろう。
 
 移籍市場では近年、テレビ放映権料の高騰の恩恵を受け、豊富な資金を有するプレミアリーグ勢が元気だが、今回は20位以内に6チームと、意外に少なかったことが印象的だ。
 
◇投資額ランキング
1位 マンチェスター・C 2億4430万ユーロ(約312億7000万円円)
2位 パリSG 2億3800万ユーロ(約304億6000万円)
3位 チェルシー 2億300万ユーロ(約260億円)
4位 ミラン 1億9450万ユーロ(約249億円)
5位 バルセロナ 1億9250万ユーロ(約246億4000万円)
6位 マンチェスター・U 1億6440万ユーロ(約375億円)
7位 エバートン 1億5820万ユーロ(約202億5000万円)
8位 ユベントス 1億5820万ユーロ
9位 バイエルン 1億350万ユーロ(約132億4000万円)
10位 モナコ 1億200万ユーロ(約130億5000万円)
11位 ローマ 9355万ユーロ(約119億7000万円)
12位 トッテナム 8910万ユーロ(約114億円)
13位 リバプール 8900万ユーロ(約114億円)
14位 インテル 8658万ユーロ(約111億円)
15位 ゼニト 8500万ユーロ(約109億円)
16位 ドルトムント 8273万ユーロ(約106億円)