プラチナに関する最初のコラムで、プラチナのイメージとしてプラチナカードのことに言及しました。また、前回は、万年筆のことについても触れました。それに、ランク別の会員制などにプラチナ会員などという言葉もありますね。プラチナという言葉の持つ格調高さ、品格が、ネーミングにふさわしいととらえられているのでしょう。(イメージ写真提供:123RF)

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■プラチナというイメージ
 
 プラチナに関する最初のコラムで、プラチナのイメージとしてプラチナカードのことに言及しました。また、前回は、万年筆のことについても触れました。それに、ランク別の会員制などにプラチナ会員などという言葉もありますね。プラチナという言葉の持つ格調高さ、品格が、ネーミングにふさわしいととらえられているのでしょう。
 
 さて、最近、「プラチナ社会」という言葉があることを知りました。総務省が主導で、現在日本が直面している課題、たとえば、高齢化問題(超高齢化社会という言葉のほうがふさわしいかもしれませんが)、環境問題などが複合したものが世界最先端の課題であるとして、そうした課題をICTで解決しながらスマートな成熟した社会を想像していくという内容で、報告書がまとめられています(注1)。そしてその報告書の中で、そうした社会を「スマートプラチナ社会」と名付けています。
上記のICT超高齢社会構想会議の座長を務められている三菱総研の小宮山理事長によれば、同社ホームページの「プラチナ構想」の中で、「いぶし銀」とたとえた場合、いぶし(燻し)は酸化を意味することになるが、プラチナの場合、酸化しないためその輝きはいつまでも失われないという内容のことを述べられながら「プラチナ社会」のコンセプトに言及されています(注2)。
 
 プラチナが新しい時代を想像するコンセプトとして使われる、なんとすばらしいことでしょう。以下、その「プラチナ社会」についてみてみたいと思います。
 
■プラチナ社会
 
 日本は、今後超高齢社会を迎えます。国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口」(平成24年1月推計)によれば、2010年に23.0%であった老年(65歳以上)人口は、その50年後の2060年には、39.9%(出生率、死亡率ともシミュレーションの中程度と仮定した場合)となり、2.5人に1人が老年になると予想されるとのことです(注3)。
 
 総務省の報告書によれば、この高齢者の世代の特徴として、「アクティブシニア」という概念をあげています。ひとは高齢になると記憶力などは衰えますが経験などを背景に日常問題解決能力が上がること、また現在の高齢者の身体能力を見ると歩行速度があがっていること、また社会参加意欲が高まっていることが指摘されています(注4)。このような傾向を「アクティブシニアの出現」と表現しています。そして、この高齢者を担い手とし、ICT(情報通信技術)を組み込んで活力ある成熟した社会が「スマートプラチナ社会」であるという内容のことをこの報告書は述べています。
 
高齢者が、21世紀後半から終わりにかけて圧倒的な多数となっていくなら、その世代が中心の社会を考えなければならないのは当然です。そして、高齢者が生きがいのある生活を持てる社会というだけでなく、生涯現役、生涯頭脳労働をしていく社会では、当然資産の運用を真剣に考えなければならなくなるでしょう。
 
■プラチナは普及するか―鍵を握るジェネレーションは高齢者か?!
 
 ここまで来てふと思うのが、プラチナ社会の主要な担い手は、高齢者(シニア)であり、むしろこのシニアこそ、貴金属の価値がわかる世代ではないか、また金・プラチナの主要なマーケットになるのではないか、と思えるのです。他のコラムでも述べたように、家族や子・孫のために財産を蓄えるという思いもあるでしょう。
 
 プラチナは、まだまだマーケットが拡大する余地のある貴金属です。プラチナはじめ貴金属とそれを組み込んだポートフォリオに目を向けてみることは、これからの資産全体を考える上で一つの選択肢とも思えます。プラチナが、「プラチナ社会」の中で、幸せの中心にある(もちろん金やその他の貴金属も)、そうした社会を想像することもできるかもしれません。
 
今日は「プラチナ社会」ということばをきっかけにプラチナについて触れてみました。
 
 
(注1)「スマートプラチナ社会」については、総務省「ICT超高齢社会構想会議報告書
「スマートプラチナ社会」の実現平成25年5月を参照ください。公開されている報告書のURLは以下です。
http://www.soumu.go.jp/main_content/000268318.pdf
(注2)プラチナ構想については、三菱総合研究所ホームページの「プラチナ社会研究会」の中で理事長小宮山宏氏がこの構想について言及されています。
http://platinum.mri.co.jp/platinum-society/preface/index
(注3)国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」
平成23年(2013年)〜平成72年(2060年)-概要。2012年3月30日公表。
(注4)注1のP.10〜13を参照ください。
 
(イメージ写真提供:123RF)