中国の王玉林駐エクアドル大使は、中国船がガラパゴス周辺海域で違法操業したとして乗組員に最長で禁固4年の判決が言い渡された件について、同船は違法な漁獲をしていないなどと述べた。写真は中国の漁船。

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中国共産党機関紙、人民日報系のネットメディア「人民網」は1日、中国の王玉林(ワン・ユーリン)駐エクアドル大使がエクアドルのメディアに対して、中国船がガラパゴス周辺海域で違法操業したとして拿捕(だほ)され、乗組員に最大で禁固4年の判決が言い渡された件について、同船は違法な漁獲をしていなかったと述べたと伝えた。

王大使はエクアドル当局に拿捕された「福遠漁冷999」は冷蔵運搬船であり、違法な漁獲行為はしていないと主張。さらに入手した情報によるとして、拿捕されたのはエクアドル領ガラパゴス諸島から1000キロメートル離れた場所だったと論じた。

同漁船に絶滅危惧種の漁獲物が積まれていたとされる問題については、中国政府は絶滅危惧種や関連製品の違法な取り引きについては「容認ゼロ」の態度で臨んでおり、同船の積み荷を調べた結果として(絶滅危惧種を商業目的で扱った)違法行為があったことが判明すれば、中国政府が国際法と自国法にもとづき処罰すると主張した。

王大使は、「福遠漁冷999」が取り締まりを受けた場所はエクアドルの管轄権が及ばない公海上にあるため、違法行為があったとしても処罰する権限があるのは漁船と乗組員の所属国である中国と主張したことになる。

また、同件に関連してエクアドルの裁判所が禁固刑を言い渡した乗組員20人について王大使は「過去10日以上にわたり、エクアドル側は食べ物を供給していない。彼らは自炊している。エクアドル側は彼らに船の私物を引き取ることを認めておらず、船上の個人の貴重品が大量に盗まれた」として、エクアドル外務省に善処を求めたと説明した。

王大使は最近のエクアドル情勢について、「一部の政府関係者とメディアが事実にもとづかない表明をして、社会における反中の風潮をあおり立てている」と批判。エクアドルが2016年4月に大地震に襲われた際には中国は大量の人道主義援助をしており、習近平国家主席が同年11月にエクアドルを訪問した際にも震災からの復興のために無償援助や優遇借款を約束したとして「デモ参加者が『中国人はエクアドルから出ていけ』と叫ぶのを聞くと、私はとても心が痛む」と述べた。(翻訳・編集/如月隼人)