7回、ローマン(左)の左フックを受ける久保

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 ◇WBA世界スーパーバンタム級タイトルマッチ ●王者・久保隼 9回TKO 同級2位ダニエル・ローマン○(2017年9月3日 島津アリーナ京都)

 チャンピオンの久保隼(27=真正)は挑戦者のダニエル・ローマン(27=米国)に9回TKOで敗れ、初防衛に失敗した。7回と8回にダウンを奪われ、9回に右ストレートでバランスを崩したところでレフェリーが止めた。久保は13戦目で初黒星。これで日本のジムに所属する男子の世界王者は11人となった。

 凱旋防衛のはずが無残に散った。一方的なTKO負け。扉が閉められた控室からは「僕の気持ちが弱かった」と号泣する久保の声が漏れ聞こえた。本人への取材を断った山下会長は「今まで負けていなかったから気持ちのダメージもある」と声を落とした。

 フットワークと長いリーチを生かせなかった。3回からローマンの右アッパーと左右のボディーに苦しみ、7回と8回に強烈な右を浴びてダウン。地元・京都の観衆からの手拍子と声援で気力を振り絞って立ち上がったが、9回に力尽きた。

 ジムの大先輩、元世界3階級制覇王者の長谷川穂積氏は、これがプロ13戦目の後輩に「ピンチの時の脱し方を勉強する前に王者になった。勢いがプラスになることもあるが、今回はマイナスに出た」と経験不足を指摘。一方で「1回負けただけ。負けてはい上がる方が格好いい」と、同じサウスポーの後継者の奮起を願った。

 調整ミスか、技術的なものなのか。陣営は階級を上げることも視野に入れながら再起を目指す。

 ▼ダニエル・ローマン(新王者) タフな試合だった。(7回にダウンを奪い)自分のペースにできた。僕の日だった。今日は練習してきた右ストレート、右アッパーがよく当たった。