世界には、知られているだけで7,099もの言語があると言われています。この中からどれを学ぶかは大事な決断。感覚で選ぶよりも、ちゃんと事実から検証した方がいいことかもしれません。

こう記すのはオーストラリアのサザンクイーンズランド大学で准教授をしているWarren Midgleyさん。彼の研究によると、どの言語を外国語として学ぶべきかについては、いくつかの考え方があるんだそう。オーストラリアの生徒を想定したこの研究では、英語は外して考えられているから、日本人からしたら「第二外国語」を考える際の参考にできそうだ。

会話?ビジネス?旅行?
目的ごとのトップ3

外国語を学ぶとなれば、やっぱり話す人が多い言語を選びたい。こう思うのは当然のことかもしれない。その場合、英語を除いてダントツで話されているのは8億9千800万人で中国語(北京語)。2位が4億3千7百万人のスペイン語、3位が2億9千5百万人のアラビア語だという。

一方、ビジネスに言語を使いたいなら、今勢いのある新興国の言語を習得するのが◎。

2000年代初頭に勢いのあった4大投資国はブラジル、ロシア、インド、中国だったけど、最近の報告ではインド、インドネシア、マレーシアがトップ3としてあげられている。ということで、ビジネス目的なら現時点ではヒンディー語、インドネシア語、マレーシア語を学ぶのが良さそうなんだとか。

また、旅行に行くときにちょっと喋れるようにしておきたいという人におすすめなのは、話されている国の多い言語。このリストでは英語は106ヵ国でしっかりトップにある。それに続くのが57ヵ国のアラビア語、53ヵ国のフランス語、31ヵ国のスペイン語だ。個人的にはアラビア語がここまで強いことに驚く。日本ではあんまり学ばれていないようだけど…。

学校で学びたい言語
1位は日本語

ちなみに、現在オーストラリアの学校で一番広く教えられているのは、なんと日本語なんだとか。今までのランキングに1度も登場していないのに、なぜ?と思いきや、オーストラリアの二ヵ国間貿易相手国として有力なのだそう。

他には中国、アメリカ、韓国が二ヵ国間貿易で強い国。なのだけど、実際にオーストラリアで教えられているのは日本語の次がフランス語、その次がドイツ語で中国語は4位。韓国語はトップ10にすら入っていない。先ほどのランキングと照らしてもズレが目立つけど、この原因は実は先生にあるそうで。

先生がいない!
各国の工夫に注目

そう、学ぶべき言語はいろいろあるのだけど、問題なのはそれを教える先生を育てるのに何年もかかること。特にビジネスに役立つ言語を教えたい場合は、貿易相手や勢いのある国が数年のうちに変わってくることだって考えられる。言語教育のニーズに素早く対応するためにいろいろ考えなきゃいけないのはどこの国でも同じことだ。

これに対応するため、オーストラリアで行われているプロジェクトのひとつが、高齢者チューターなどの登用。特に移住してきた人々に言語教育に携わってもらうことで、新しい地での生きがいを得られるようにという試みも兼ねているんだとか。

一方、アメリカではデジタル技術を使って学生同士をペアにし、お互い流暢に話せる言語を教え合う、というプロジェクトも行われているそう。このようなデジタル技術を用いた取り組みの結果はまだしっかりとは調査されていないそうだけど、効果が証明されればいろんな国で広まる日も近いかも。

Licensed material used with permission by Warren Midgley