8月31日のW杯アジア最終予選・オーストラリア戦(2-0)で決めた衝撃的なミドルシュートをきっかけに、元日本代表MFの中田英寿氏に似ているとの評判が広がっている日本代表MF井手口陽介(G大阪)だが、G大阪ジュニアユース時代から周囲に「似ている」と言われてきたという。

「結構前から言われることが多かったです。ジュニアユースのときにずっと言われて、最近もよく言われます」

 中田氏は97年に20歳で国際Aマッチにデビュー。W杯は98年フランス大会から3大会連続で出場し、06年のドイツW杯を最後に電撃的に現役を引退した。中田氏の代表デビューから20年後の17年。同じく20歳で日本代表デビューを飾ったのが井手口だ。顔立ちはもちろんのこと、豊富な運動量とボール奪取のセンス、奪ってからの展開力やパンチの効いたミドルシュートなど、共通項は確かに多い。

 とはいえ、井手口自身は「意識したことはない。(中田氏の)プレーも全然分からないので」と素っ気ない。今は自身の目の前に広がる未来をどう切り開いていくかに気持ちを集中させている様子だ。

 21歳で迎えるW杯まであと9か月だが、「今のままでは絶対に(W杯メンバー入りは)無理だと思う」と、自分自身に足りない部分も認識している。それは、攻守の切り替えをさらに磨くことと、つなぎのパスでミスをゼロにすること。そのうえで機を見た攻撃参加でアピールしていくことが必要だと考えている。

「代表ではある程度は遠慮なくできるようになってきた。次は守備でも攻撃でもしっかり貢献できるようになっていきたい」。ジッダ入りから2日目のトレーニングではステップからのダッシュで人一倍のアジリティーを見せるなど、勢いを感じさせた井手口。まずは5日のサウジアラビア戦でしっかりアピールし、自身にとって最初のW杯となるロシア大会に向けて実力を蓄えていきたいところだ。

(取材・文 矢内由美子)


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