静黙の欧州投資家が動き出すのは9月なのか?

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日本株市場は海外投資家の動き次第・・・海外投資家の売買シェアは7割近くあり、日本株市場が大きく上昇した時期は海外投資家が日本株を買い越していたり、逆に日本株市場が大きく下落したときは海外投資家が日本株を売り越していたりすることがあります。

海外投資家といっても米国、欧州、アジアなどで違いがあり、買い越しと売り越しの短期的な金額の振れ幅が大きいのは欧州投資家です。筆者の分析では、日本株の株価変動の4〜5割程度は欧州投資家の買い越し・売り越しの金額である程度説明ができると考えられます。

欧州投資家の買い越し・売り越しの金額が日本株市場に大きな影響を与えるという前提に立てば、欧州投資家と同じように売買することで投資パフォーマンスを向上できるかもしれません。公開資料は過去の情報なので、欧州投資家の動向を事前に把握することは不可能に近いですが、欧州投資家の買い越し・売り越しの金額を見ると大きく売り越した後は買う、大きく買い越した後は売る、というパターンが見受けられます。この行動パターンを予想することで株価を予想することができるかもしれません。

図は7月までの欧州投資家の日本株売買動向と8月までの日経平均株価の変化幅です。8月と9月の欧州投資家の売買動向は筆者の行動パターン分析モデルによって予測したものです。7月の欧州投資家は78億円の売り越しで7月の日経平均株価は月間で108円ほどの小幅安でした。7、8月は欧州投資家の売り越しの時期に当たると予想していましたが、8月の日経平均株価は月間で279円ほどの小幅安でしたので、8月の欧州投資家は7月に続き小幅の売り越しとなっているかもしれません。

これまでの欧州投資家の行動パターンからすると売り越しが続く時期は多い月で月間5,000億円を超える売り越しが発生しています。しかし、7月からの売り越しの時期では月間5,000億円超の本格的な売り越しになっているとは思えず、9月も売り越しの時期が続くかもしれません。これを前提とする場合、いまだ発生していないと思われる月間5,000億円超の大規模な売り越しに警戒が必要かもしれません。

(eワラント証券 投資情報室長 小野田 慎)

※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。