[9.3 ルヴァン杯準々決勝第2戦 FC東京1-5川崎F 味スタ]

 古巣相手に、目も当てられない惨劇だった。「恥ずかしい」。FC東京FW大久保嘉人は取材陣の前に姿を見せると、開口一番にそう言い放った。

 8月30日の準々決勝第1戦に0-2で敗れ、逆転突破を目指した第2戦。まずは3点が必要だった状況にも関わらず、チームは消極的だった。「3点取るには前からいかないと。中途半端だった。前からいって5点取られるなら分かるけど、DFが残っている中でチンチンにされて5点取られた。恥ずかしいよね」。

 結果以前に、チームの戦う姿勢に対する不満があふれ出した。「一人ひとりに自信がないからボールを受けたがらない。サポートの位置が悪い。隠れちゃってるんだよね」。ピッチ上では厳しい表情でチームメイトに要求する姿もあった大久保。攻めるしかなかったはずの前半は中盤からパスが入らず、ボールに触る回数も限られた。

「前で何回駆け引きをしても裏に(パスが)出てこない」。しびれを切らした後半はボールを受けるために中盤に下がって組み立てに参加。ゴールへの意欲を示し、後半アディショナルタイムには意地の1点を返した。

「今年の補強はそういう(戦い方をする)メンツじゃないんだから。これだとこれまでのFC東京と一緒。何年かでチームを変えようと思って来た選手も(このままでは)一年ですぐ出ちゃう。変えようとしてるのに変わってくれない。そこは受け止めたほうがいいと思う」

 辛辣な言葉で苦言を呈した大久保は「せっかくFC東京にいるんだから、いる間はうるさいと思われても言ってあげたい」と仲間を想い、根本的な意識改革を訴える。その悲痛な叫びは届くのかーー。リーグ戦は残り10試合。「伝えていきたいですね。一人ひとりの意識だから、やり続けるしかない」。嫌われ役も厭わず、チーム変革のために声を上げ続ける。

(取材・文 佐藤亜希子)
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