橋本祥平×荒牧慶彦が“絶対的な信頼”を抱くキャストと作り上げる、Knightsの姿

Knights5人が揃った公演ビジュアルが発表された際、その圧倒的な雰囲気に度肝を抜かれたファンも多いはずだ。『あんさんぶるスターズ!エクストラ・ステージ』〜Judge of Knights〜でフォーカスされるKnightsへの期待度は、公演前からとても高い。そんな状況を、今作から出演となる橋本祥平と荒牧慶彦はどう感じているのか…? 「今日、このあとご飯でも食べに行く?」という気兼ねない会話がポロッと出るふたりの関係の秘密にも迫った。

撮影/倉橋マキ 取材・文/渡邉千智 制作/iD inc.
ヘアメイク/工藤有莉

“王さま”レオと“マイペース”凛月、演じるうえでの意識

2016年の初演『あんさんぶるスターズ!オン・ステージ』(通称『あんステ』)から3作目。今作は、初演でも登場していた瀬名 泉(高崎翔太)、鳴上 嵐(北村 諒)が所属するアイドルユニットKnightsをメインに据えたスピンオフ作品です。おふたりははじめて参加されますが、台本をご覧になった印象は?
荒牧 物語は、ファンの方はご存知の「反逆!王の騎行」をもとにした内容で、そこに舞台オリジナル要素を加えつつの展開になるかなと思います。すごくいいお話だよね!
橋本 すごくいい話! (月永)レオに関しては…彼はとにかく周りを引っかき回すキャラクターということもあって、セリフ量がスゴいんです。僕は、台本を見て一度閉じました(笑)。
荒牧 あはは! たしかに。僕は台本を見て、(朔間)凛月っていつも寝てばかりいるけど、先輩らしい一面を見せる部分がすごくいいなと思いました。
▲橋本祥平(月永レオ役)
橋本 Knightsのメンバー全員が、すごくカッコよく表現されています。
荒牧 あと、Knightsのライブの曲数が…スゴいです!
橋本 すごくたくさんあります!
荒牧 そこも楽しみにしていてほしいです。
▲荒牧慶彦(朔間凛月役)
橋本さんが演じる月永レオと、荒牧さんが演じる朔間凛月。演じる際に意識しようと思っていることは?
荒牧 さっきも言っていたけど、祥平は“引っかき回す”って部分だよね。
橋本 そうですね。レオはKnightsの4人のメンバーと対決するために、私立夢ノ咲学院のいろんなアイドルユニットからメンバーをスカウトして“ナイトキラーズ”を結成するんです。Knightsに限らずいろんなユニットに顔を出すので、きっと引っかき回し方もユニットごとに違うんだろうな、と考えていて。そういう違いは出していきたいです。あと、レオは若干ひとり芝居チックなところもあるので、メリハリをつけられたらなと思います。
荒牧 凛月は、行動的なレオとは対照的で、舞台でもけっこう寝ているシーンが多いんです。自ら言葉を発することも少ないですし、舞台上で、凛月の寝ている動作などはしっかり見せたいですね。凛月を見て「微笑ましいな」って思ってもらえたらいいなと考えています。そのなかで、ライブのときのカッコよさはしっかり見せて、ギャップをしっかり出したいです。
レオと凛月の絡みは、ゲームの中でもじつはそんなに多く描かれている部分ではありませんが、それぞれ、お互いのキャラをどう見ていると思いますか?
橋本 おそらく、このあと稽古を深めてレオを見つめるなかで見えてくるものもあると思いますが、今の段階だと、「よく寝るな〜コイツ」みたいな感覚ですね。でも、やるときはやるし、しっかりしていることはわかっている。そういうことを含めて、レオは凛月のことが好きなんだと思いますし、Knightsメンバーのことも好きなんだと思います。
逆に、荒牧さんから見て、凛月はレオをどう見ているのでしょう?
荒牧 うーん、すごくうるさい人、とも思っているのかなと感じますけど、凛月はレオのことを「王さま」と呼んでいることもあるし、音楽の天才的な才能はしっかり認めているんじゃないかなと思いますね。

Knights5人が揃った稽古……すでに雰囲気はバッチリ

Knights5人が並んだ圧巻の公演ビジュアルが発表になった際、ネットでものすごい反響があったのをご存知ですか?
荒牧 もちろんです! スゴかったですよね!
橋本 うん。スゴかった。
荒牧 僕も、多くの反響をいただいて、本当にファンの方の期待値が高い作品なんだなと改めて実感しました。もちろんプレッシャーでもあるんですけど、だからこそ、期待に応えたいよね。
実際に、Knights5人が揃って稽古に臨んでみていかがですか?
橋本 本当に何でも言えるような素敵なメンバーが集まっていて、(北川)尚弥(朱桜 司役)だけが初対面で初共演、年齢も一番年下なんです。でも顔合わせのときから翔太くんや諒くんがさっそくイジっていて、雰囲気作りはバッチリかなって。
荒牧 今回の尚弥の立ち位置って、司もひとりだけ1年生ですし、Knightsのなかの立ち位置と重なるものがあるんですよ。そういう部分は稽古を通して、きっと尚弥にとっても僕らにとっても、活きてくるところなんじゃないかなと思っています。
橋本 尚弥はすごく真面目だよね。
荒牧 うん。真面目!
橋本 本読みのときも、人一倍台本を読み込んできたんだろうなっていうのが強く伝わってきました。すごくいいユニットになるなと感じています。
荒牧 本当に祥平が言ったとおり、僕も、翔太くん、きたむー(北村)、祥平に全幅の信頼を置いています。台本に書かれたことしっかり演じることはもちろん、たとえば、僕がアドリブをその場で出したとしても、絶対に全部拾って対応してくれる。
橋本 うんうん。
荒牧 それくらいの実力を持っている方ばかりなので、本当に安心ですし、本番が楽しみ。凛月っていつもグダグダしていて、ほかのキャラにも絡みやすいかなと思っているので、どこかでそういうアドリブを入れられないかな? と想像したりしています。
橋本 凛月は…けっこうそういう場面で、鍵を握ってると思うよ。
荒牧 ね! 翔太くんなんか、「もう何個か思いついた」って言ってましたもん。
アドリブシーンのアイデアを、ですか?
荒牧 はい。凛月の寝ているときのイジり方、起こし方、絡み方…。
橋本 翔太くんなら絶対に面白くしてくれるよね!
荒牧 そういう安心感と…あと、きたむーなんて“本物”ですからね!

普段、稽古場ではどんなポジションで過ごしている?

おふたりのお稽古場での立ち位置は?
荒牧 凛月役ということもあるし、僕はとにかく寝てようかなって…。
橋本 僕はとにかくボケていたいと思います。
荒牧 (笑)。
(笑)。橋本さんは、普段からそういうポジションにいることが多いんですか?
橋本 そうですね。マッキー(荒牧)がいるので、何でも拾ってくれると思いますし。それに翔太くんもいるから…えらいこっちゃ(笑)。
荒牧 拾いますけど、僕も基本的にはボケます(笑)。
橋本 僕は、たとえばみんなでご飯に行ったとしたら、最初からギア全開で場を温めるタイプなんですけど…(荒牧を見る)。マッキーは、だんだんスイッチが入ってくるタイプだよね。
荒牧 あはは! そうだね(笑)。で、僕のテンションが上がってきた頃、祥平がどんどん大人しくなっていく(笑)。
ええっ、なぜですか?(笑)
荒牧 そもそも、僕は単純に低血圧で鼓動がゆっくりなので、上がってくるのに時間がかかるんです(笑)。
橋本 マッキーのテンションが上がってきたら、「あ、もう大丈夫かな」ってフェードアウトしていきます(笑)。
荒牧 気づくと、祥平が大人しくなっていることが多いです。
橋本 ふたりともオンとオフが極端!(笑)
では改めて、公演を楽しみにされている方へメッセージを!
荒牧 顔合わせと本読みの段階で、すでにみんながキャラクターを深く理解していてクオリティが高かった印象があります。ここからさらに稽古を通してブラッシュアップしていくことで、本当にファンの方の期待値を大きく超えるような舞台ができるんじゃないかなと思います。同じカンパニーとしては仲間ですが、役としてはライバルなので、ほかのユニットを圧倒できるように、Knightsとして精進していきます。
橋本 初演から3作目でKnightsが揃うということで、僕ら自身も興奮しています。ここから稽古を積み重ねて、「こんなことしたい」ということがたくさん出てくると思います。演出の宇治川(まさなり)さんと相談しつつ、芝居面、パフォーマンス面、ともに満足してもらえるように頑張ります。なので、本番はぜひみなさん、Knightsカラーのペンライトでそろえていただいて…(笑)。
荒牧 Knightsはファンサービスが一番すごいユニットだからね!
橋本 そこも忠実に再現します!(笑)
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